クマの目撃相次ぐ札幌・三角山で登山道全面閉鎖

札幌・西区の三角山付近でクマの目撃が相次いでいることを受け、市は登山道を閉鎖し捕獲も視野に対応を検討するとともに、住民に警戒を呼び掛けています。

三角山周辺ではことし4月以降、クマの目撃が相次いでいて、警察などによりますと今月5日の夜には西区山の手の住宅街にヒグマ3頭がいるのを近くに住む女性が目撃し、110番通報しました。この現場から南におよそ350メートル離れた三角山の山中では、同じ日の午前、市が設置したカメラにクマ2頭が映っていて、市は当面、20日まで登山道の全区間を閉鎖しました。

取材に対し、地元果樹園の農場長は「ラジオを付けて音を鳴らしながら皆でまとまって作業するなど気を付けている。絶対にクマが降りてこないわけじゃないので心配はしている」と話してくれたほか、近くで働く人は「怖いけれどしょうがない。仕事だから。クマもかわいそうだよね。餌がないから下りてくるんだもんね」と話していました。

三角山ではおととし3月、クマの生態を調査していたNPO法人の職員2人が巣穴から出てきたクマに襲われ、重軽傷を負っています。

市の環境共生担当課では、相次ぐ目撃情報や近くのサクランボ畑への食害などから、目撃されたクマを問題個体と認定。2年前に職員を襲ったクマの可能性もあるとみて、箱わなでの捕獲なども視野に対応を検討しています。

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