【2024年7月版】250cc カウル付きバイクおすすめ9選! スポーティだけど乗りやすいのが軽二輪

必要十分な動力性能で高速道路も走れて車検不要の軽二輪(126~250cc)クラスは、多くのビギナーライダーにとってファーストバイクになりうる資質を持っている。今回はスポーティかつツーリングにも使いやすいカウル付きモデルの9車を紹介しよう。

●文:ヤングマシン編集部

【写真】【2024年7月版】250cc カウル付きバイクおすすめ9選! スポーティだけど乗りやすいのが軽二輪

通勤からツーリング、サーキット走行まで使えるカウル付き軽二輪スポーツ

日本の道に最適といえるサイズ感や、通勤/通学からツーリングまで使える万能さが軽二輪(126~250cc)の長所。スクーターやレジャーバイクの多い原付二種に比べると、アドベンチャーやネイキッド、フルカウルスポーツなど本格的にモーターサイクルらしいカテゴリーも目立ってくる。

もちろん高速道路も走れて車検不要というバランスにも優れているが、今回はそんな中でカウル付きスポーツにフォーカスした愛車選びをお届けしてみたい。

150ccクラスの単気筒スポーツから250ccフルサイズの4気筒スーパースポーツまであり、電子制御の有無などもあって価格帯は2倍近い開きがあるなど幅広いラインナップとなっている。

紹介するのは、国産フルカウルスポーツ7車に加え、輸入車フルカウルスポーツ2車の全9車だ。

軽二輪カウル付きルスポーツのメリットは?

― 良コスパでスポーツを味わえる!

400ccやビッグバイクに比べると車両価格は廉価で、本格的にサーキット走行などをしてもタイヤやブレーキパッドなど消耗品も安く済む。転倒したとしても、修正しやすいスチール製のペダルを採用する機種が多く、部品交換も費用を抑えることができる。

― 高速道路を走れる

法規的に自動車専用道路や高速道路を走れるようになるのは軽二輪から上の排気量。二輪免許を取得してから3年が経過し、20歳以上であれば高速道路でのタンデムも可能で、法規上でできることは大型バイクとなんら変わらない。

― スロットル全開走行も気軽にできる

バイクのひとつの魅力は、スロットル全開にする喜びだろう。それは全開時間に比例すると言ってもいい。大きくないローカルサーキットでも十分に楽しめるし、公道でも高速道路なら最高で120km/hまでは全開加速が楽しめて、それでいて周囲の交通を乱すほどの加速にはならないという絶妙な塩梅だ。

― 何にでも使いやすい

通勤/通学やツーリング、サーキット走行まで使えるのは、軽い車体と厳しすぎない前傾姿勢のライディングポジションのおかげ。カウル付きなので高速道路の巡航も疲れにくい。

軽二輪カウル付きスポーツのデメリットは?

― 同クラスの中で比較するとやや高価

251cc以上のクラスに比べれば廉価だが、同クラスで比べるとやや高めの車両価格設定になっているのは否めない。

― 車検がないのでメンテナンスをサボりがち

車検がないからといって、定期的なメンテナンスをしなくてもいいと勘違いしてはいけない。油断して酷い状態になっているライダーもたまにいるので、日常点検に加えてタイヤとブレーキ、チェーンぐらいは定期的なメンテナンスを習慣にしておこう。

― 必要十分だがパワーに余裕はあまりない

高速道路も走れるが、もちろん400ccや大型バイクほど余裕があるわけではない。また、同じ軽二輪クラスの中でも排気量が小さめな機種はさらに余裕はなくなる。節度を持って走り、追い越し車線の利用は最小限にしたほうが無難だろう。

2024年、軽二輪カウル付きスポーツバイクはどんな状況?

国内4メーカーとも2気筒モデルをラインナップしていて、ヤマハは水冷単気筒、スズキは油冷単気筒、カワサキは水冷4気筒モデルも同時ラインナップしているのが特徴だ。また、ヤマハ、スズキ、カワサキの2気筒モデルはネイキッドあるいはアドベンチャーの兄弟モデルも展開。ホンダだけが2気筒ながら尖ったキャラクターのCBR250RRを専用エンジンで開発するという硬派な面を見せている。

一方で海外勢はこのクラスのフルカウルスポーツが少なく、125ccクラスまたは400ccクラスにほとんどが分布しているなか、タイのGPXが水冷単気筒の本格スポーツと空冷カフェレーサーの2機種を展開している。

いずれの機種も基本設計はある程度の期間更新されておらず、汎用性とコスパも重視していることがわかる。

【2024年7月版】250cc カウル付きバイクおすすめ9選!

― ヤマハ YZF-R15

YZF-R125と同時デビューの軽二輪版だが、アジアではむしろこちらが主流。可変バルブシステム・VVAを搭載した水冷4ストローク単気筒、シフト操作を支援するアシスト&スリッパークラッチ、後輪のスリップを抑制するトラクションコントロールシステムなど充実の装備が自慢だ。バイファンクションタイプのLEDモノアイヘッドライトやマルチファンクションLCDメーター、肉抜き加工が施されたハンドルクラウン、アルミ製スイングアームなど、YZF-Rシリーズらしさ満点だ。クラッチ操作不要でスムーズなシフトアップを可能にするクイックシフトキットもアクセサリー設定される。

主要諸元■全長1990 全幅725 全高1135 軸距1325 シート高815(各mm) 車重141kg(装備)■水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 155cc 19ps/10000rpm 1.4kg-m/7500rpm 変速機6段 燃料タンク容量11L■タイヤサイズF=100/80-17 R=140/70-17 ●価格:55万円 ●色:青、灰、黒 ●発売日:2023年10月16日

― スズキ ジクサーSF250

新世代の油冷シングルエンジンを搭載するフルカウルスポーツ。ジクサー250やVストローム250SXとは兄弟車だ。フル液晶メーターやLEDヘッドライトを採用し、力強い造形の燃料タンク、スポーティな前後に分割シートやスイングアームマウントのリヤフェンダー、そしてワンプッシュでエンジン始動が可能なスズキイージースタートシステムなど装備も充実。2気筒のGSX250Rよりもパワフルかつ軽量で、よりスポーティに仕立てられている。リーズナブルな車体価格や優れた燃費など、経済性の高さも美点。

主要諸元■全長2010 全幅740 全高1035 軸距1345 シート高800(各mm) 車重158kg(装備)■油冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 249cc 26ps/9300rpm 2.2kg-m/7300rpm 変速機6段 燃料タンク容量12L■タイヤサイズF=110/70R17 R=150/60R17 ●価格:51万4800円 ●色:青、黒 ●発売日:2023年2月23日

― カワサキ ニンジャZX-25R SE / KRTエディション

クラス唯一の並列4気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツ「ニンジャZX-25R SE」は、2023年モデルでマイナーチェンジし、令和2年度排出ガス規制に適合しながら最高出力&最大トルクを向上。250ccクラスの市販車としては史上最高の48psを発揮する。新たにスマートフォン接続機能付き4.3インチTFTフルカラーメーターや前後LEDウインカー、プリロード調整が可能な倒立フロントフォーク・SFF-BPを採用している。さらに半年待たずしてカラーチェンジ版の2024年モデルが発売される。初期モデルにあった標準モデルは省略され、2023年モデル以降はオートブリッパー付きクイックシフターKQS(カワサキクイックシフター)、USB電源ソケット、スモークウインドシールド、フレームスライダー、ホイールリムテープを標準装着した『SE』のみのラインナップとなった。ライムグリーンを基調としたKRTエディションは、スーパーバイク世界選手権で活躍するカワサキレーシングチーム(Kawasaki Racing Team)のワークスカラーをイメージしたものだ。

主要諸元■全長1980 全幅750 全高1110 軸距1380 シート高785(各mm) 車重184kg(装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 249cc 48ps/15500rpm 2.2kg-m/12500rpm 変速機6段 燃料タンク容量15L■タイヤサイズF=110/70R17 R=150/60R17 ●価格:96万2500円 ●色:ライムグリーン(KRT)、銀×黒 ●発売日:2023年9月15日

― ホンダ CBR250RR

パワフルな並列2気筒エンジンと軽量な車体による、鋭いハンドリングを武器とするホンダのフルカウルスポーツがCBR250RRだ。初期のモデルは38psだったが、マイナーチェンジで3psのパワーアップに加え、スリッパークラッチの標準装備とクイックシフターをオプション設定とすることでパフォーマンスを向上。さらに2023年モデルで1psのパワーアップ、ホンダセレクタブルトルクコントロール(トラクションコントロールに相当)、SFF-BP倒立フロントフォーク、ハザードランプ、エマージェンシーストップシグナルを新採用した。LEDヘッドライトによるアグレッシブな表情やレイヤードカウルの抑揚が、クラス随一の高いスポーツ性を象徴している。ピークパワーよりもラップタイムを基準とした実質的な速さでクラスに君臨。

主要諸元■全長2065 全幅725 全高1110 軸距1390 シート高790(各mm) 車重168kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 249cc 42ps/13500rpm 2.5kg-m/10750rpm 変速機6段 燃料タンク容量14L■タイヤサイズF=110/70R17 R=140/70R17 ●色&価格:黒、白=86万9000円/赤=90万7500円 ●発売日:2023年2月20日

― ヤマハ YZF-R25

YZF-R1Mのイメージを投影しつつ、ストリートでの扱いやすさを追求した“優しい”スーパースポーツ。左右2眼のLEDヘッドライトや倒立フロントフォーク、フル液晶デジタルメーターなどを装備し、ハンドルクラウンにはレーシングマシンを彷彿とさせる肉抜きを施す。兄弟車のYZF-R3(320cc)とは並列2気筒エンジンやフレームなどのベースを共有しながら、バイアスタイヤを装備するなどクラスに準じた装備とされている。2023年モデルとして登場したパープルなど、独自のクセ強カラーもヤマハならではの持ち味だ。

主要諸元■全長2090 全幅730 全高1140 軸距1380 シート高780(各mm) 車重169kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 249cc 35ps/12000rpm 2.3kg-m/10000rpm 変速機6段 燃料タンク容量14L■タイヤサイズF=110/70-17 R=140/70-17 ●価格:69万800円 ●色:紫、青、黒 ●発売日:2023年2月22日

― スズキ GSX250R

スポーティなデザインながら、ライバル勢とはまったく異なるアプローチで扱いやすさを高めたモデルがGSX250R。4気筒や2気筒で速さをアピールするライバルが増えてくるなか、24psと控え目なスペックでも低回転域の豊かなトルクを充実させるなど、あくまでもライダーへの優しさを忘れないコンセプトだ。セパレートハンドルにフルカウルというスタイルだが主戦場は街乗りやツーリング。LEDテールランプやシフトタイミングを知らせるRPMインジケーター、ギヤ段数表示など装備も充実している。2024年モデルではLEDヘッドライトの採用と価格改定が実施された。

主要諸元■全長2085 全幅740 全高1110 軸距1430 シート高790(各mm) 車重181kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒SOHC2バルブ 248cc 24ps/8000rpm 2.2kg-m/6500rpm 変速機6段 燃料タンク容量15L■タイヤサイズF=110/80-17 R=140/70-17 ●価格&色:63万5800円(黒、黒×赤)/64万7900円(白、青) ●発売日:2024年4月17日

― ジャ250 / KRTエディション

並列2気筒エンジンをニンジャ400と共通のスチール製トレリスフレームに搭載するスポーツモデル。ライムグリーンのKRTエディションと、濃い灰色のメタリックカーボングレー×メタリックマットカーボングレーをラインナップする。アシスト&スリッパークラッチや2眼LEDヘッドライト、ギヤポジションインジケーターなどを装備し、ニンジャZX-25Rよりも万能性を増したキャラクターとして棲み分ける。

主要諸元■全長1990 全幅710 全高1125 軸距1370 シート高795(各mm) 車重166kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 248cc 35ps/12500rpm 2.2kg-m/10500rpm 変速機6段 燃料タンク容量14L■タイヤサイズF=110/70-17 R=140/70-17 ●価格:70万4000円 ●色:ライムグリーン、灰 ●発売日:2023年9月15日

― GPX GTM250R

レトロモダンなロケットカウル装備し、ほぼ同デザインのジェントルマンレーサー200の後継モデルとして2023年末に発表されたニューモデル。初期ロットは日本のみ発売の限定150台とアナウンスされたが、現在は第二期先行予約を受け付け中だ。空冷単気筒エンジンにはFIを搭載し、前作の200から12kgの軽量化やラジアルマウントキャリパーの獲得、ABSの追加など進化を見せている。

主要諸元■全長1995 全幅770 全高1120 軸距1375 最低地上高─ シート高800(各mm) 車重148kg■空冷4ストローク単気筒 250cc 20.4ps/8500rpm 1.93kg-m/7000rpm 変速機6段 燃料タンク容量14L■タイヤサイズF=110/70-17 R=140/70-17 ●価格:56万6500円 ●色:赤、灰、黄 ●2024年第二期先行予約受付中

― GPX DEMON GR200R DACORSA2

2022年モデルで水冷単気筒エンジンを4バルブ化し、2023年モデルでは外観デザインをガラリと変えて欧州スーパースポーツを思わせる筋肉美を獲得したタイ産の単気筒スポーツ。フルLEDの灯火類やデジタルカラーメーター、倒立フロントフォーク、YSS製リヤショック、DID製ドライブチェーン、IRC製タイヤなどで足元を固め、高いスポーツ性と抜群のコスパで日本においても独自の立ち位置を確立している。

主要諸元■全長2020 全幅747 全高1145 軸距1350 最低地上高─ シート高815(各mm) 車重158kg■水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 198cc 19.4ps/9000rpm 1.78kg-m/7000rpm 変速機6段 燃料タンク容量11L■タイヤサイズF=100/80R17 R=140/70R17 ●価格:53万9000円 ●色:青、灰、黒 ●2022年12月12日

まとめ

126~250ccの軽二輪クラスは車検がなく、日本の交通環境に過不足なく応えてくれることからビギナーの入門バイクにもベテランの最後の1台にもなりうる存在。その中でフルカウルスポーツは、通勤やツーリング、サーキット走行も楽しめて、それでいて体力的にもコスト的にも負担は少ないのが嬉しい。価格帯も幅広く、個性豊かなラインナップで愛車選びに悩みそうだ。

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