マカオの大坑遺跡保護展示区が1ヶ月にわたりクローズ…メンテナンス作業実施

高園街大坑遺跡保護展示区のイメージ(写真:ICM)

 マカオ政府文化局(ICM)は7月8日、マカオ半島の高園街にある大坑遺跡保護展示区について、メンテナンス作業のため同月10日から8月10日までの1ヶ月間にわたってクローズすると発表した。

 大坑遺跡保護展示区は著名な世界遺産・聖ポール天主堂跡の後方に位置し、かつてカトリック・イエズス会による聖ポール大学(聖保禄学院)があったとされる場所。2010年から2012年にかけてICMと中国社会科学院考古研究所がこの場所で合同発掘調査を行った際、深さ9.8メートル、直径約5.8メートルの岩盤を掘って人工的に造られた大穴が見つかり、明朝末期から清朝初期(16世紀後半から17世紀中頃)に海外へ輸出された磁器の断片や建築部材などが出土した。当時、マカオが海洋シルクロードの重要な中継港、貿易拠点としての役割を果たしていたことを考古学的に証明する重要な遺跡として評価されており、2021年9月から一般公開されている。

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