解散日程次第で4つのシナリオが発生?選挙芸人・山本期日前が注目する大阪9区のディープな実情とは?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2024年6月14日に公開された動画のテーマは「衆院注目選挙区特集・大阪9区」。

ゲストにお笑い芸人で選挙ウォッチャーの山本期日前さんをお迎えし、

次期衆院選で注目すべき選挙区を紹介します。第1弾は山本さんおすすめの大阪9区。区割り変更の影響、主力候補の動きなど、選挙ウォッチャーならではのディープな視点をお届けします!

【このトピックのポイント】

  • 区割り変更の大阪9区、現職足立氏に立ちはだかる4つのシナリオ
  • 与野党が議席を奪い合ってきた大阪9区に見る維新vs自民の現状
  • 大阪9区、次期衆院選の立候補予定者の構図は?

大阪9区は区割り変更で維新・足立氏有利と見られるが……?

今回、区割り変更があった大阪9区。改定前は池田市・茨木市・箕面市・豊能郡(豊能町、能勢町)だったところ、池田市が外れ、2市2町となりました。

前回(2021年)衆院選大阪9区で小選挙区を制したのは足立康史氏(日本維新の会)。次点だった自民党の原田謙治氏は池田市の出身で、池田市に限った集計結果では、原田氏がかなり得票していたとのことです。

山本期日前氏「(地盤の厳しい地域が抜けたことで)足立さん的にはうれしい背景なのかな」

原田氏は池田市では著名な政治家一家。息子さんは2019年の大阪府議会議員選で1人区でありながら、維新の候補に勝利。2023年の統一地方選では敗れたとはいえ、池田市では有名だそうです。

今回の区割り変更で、池田市の有権者数、8万人くらいが減ったことで足立氏には「追い風となったはずなのですが……」

今回、新大阪9区で立候補が予想される顔ぶれは以下の通りです。

注目ポイントは、「党員資格停止の処分を受けた足立氏が維新の名前で出られるのかどうか」です。

足立氏は、SNSで不適切な発言をしたとして、6月1日付で半年間の党員停止処分を受けました。その結果、処分期間中は維新の名前を使うことができず、党からの資金提供を受けることもできません。

山本期日前氏は、その状況下で足立氏の取り得る行動の4パターンを想定します。

  • (党員資格停止解除後、あるいは党員資格停止が解除され)維新の公認候補として出られる
  • (党員資格停止中に)無所属として足立氏が出馬する
  • (党員資格停止中に)無所属の足立氏と、維新擁立の候補が両方出る構図
  • 足立氏が除名処分を受け、維新候補が出る

MC鈴木邦和「パターンによってはかなりカオスな選挙になりますよね」

山本氏「自民党の東田淳平氏にとっては、この半年間に選挙を行って欲しいと思っているはずで」

MC鈴木「解散が予想される時期とちょうどけっこう重なるぐらいですねえ」

山本氏「総理大臣の意志決定で、党員資格停止が外れるかどうか、構図が変わります」

与野党が議席を奪い合ってきた、大阪9区

山本氏から、大阪9区は、これまで与野党が議席を奪い合ってきた地域だと紹介されます。

山本氏「基本的に何期も連続という人がいないエリアになっていて」

山本氏は、前々回の2017年の衆院選で、足立氏が「背水の陣」と発言、比例復活をしないと言われていたが、2位で比例復活したことが炎上したことがあったというエピソードを紹介します。

MC鈴木「ていうか、期日前くん、めちゃめちゃ足立さん詳しいですね、大好き?」

山本氏「……大好き。本を読んだりしてるんで。まあ、全政治家好きなんで」

この時期は、希望の党が結成された時期でもあり、選挙区内での関係性も難しかったそうです。

一方2021年衆院選では、大阪府内の公明党の選挙区以外は維新がすべて勝ったというほど、維新が強かった選挙でした。

MC鈴木「その後、全国的には維新の支持率が下がったといわれてますが、政治状況的にはどう見ていますか?」

山本氏「政治状況的には……大阪が一番難しくて。大阪万博で批判されても自民党がもっと批判されているみたいな感じの中、そっちの受け皿に行くのか」

山本氏は、2024年4月の茨木市の状況を紹介します。

茨木市議会議員補欠選挙で、自民党が擁立したのは、元ガンバ大阪のディフェンダーの西野貴治氏。無所属、自民党推薦という票が集まりやすい状況の中、広報カラーも青と黒というガンバを彷彿とさせる色で戦ったにも関わらず、首位と1万票差で破れた……という衝撃の結果だったとのこと。

山本氏「定数2で当選はしたといっても、足立さんの秘書(川口元気氏)が勝った。大阪9区内でも衝撃が走った」

MC鈴木「自民党側からすると候補者がいいタマ、構図的にもベストで戦ったのにボロ負け」

山本氏は、同時に行われた茨木市長選で、維新が候補者を擁立できず、自民が支持する現職が無投票で当選したことも紹介、「1万票つけて負けるのはかなり痛い」とコメントします。

次期衆院選、各党の立候補予定者は

全国的には落ちているといいながら、大阪では維新の強さは顕在で、2021年のような票がベースになる可能性があると考えてよさそうです。

しかし、大阪9区に限って言えば、そもそも足立氏の状況がどうなるのか、維新が割れるのか割れないのかでほかの候補者の得票も変わってくるという状況だと山本氏は分析します。

改めて、立候補が予定されている方々を見ていきます。

まず山本氏は、自民・東田氏擁立の背景を紹介します。

山本氏「去年の統一地方選で自民党が大惨敗して、自力で再生不可能だってなって。最終的に大阪府連の立て直しに自民党党本部、茂木さんが前面に立って候補者の見直し」

その中で、今までまったく選挙に出たことのない人を2名候補に選出。そのひとりが東田氏となります。

山本氏「東田氏は三菱商事のOB。商社マン、クリーンなイメージが取れるのかなというところが注目」

社民党は長崎由美子氏。前回、大阪9区の立候補者は大椿ゆうこ氏(副党首)でしたが、2023年統一地方選で参議院議員に繰り上げ当選したことにより、昨年の大阪府議選に続き、この地域から出馬することになりました。

参政党の片岡真氏。

MC鈴木邦和「参政党といえば神谷さんが隣の吹田市を地盤にしていることから、地域的に親和性が高いんですかね」

片岡氏は、2022年参院選で滋賀選挙区から出馬、2023年滋賀県議選の大津市選挙区に挑戦しています。しかし、片岡氏自身は茨木市出身なので、今回大阪9区に擁立されたという背景があります。

参政党は、もともと衆院選で6ブロック(南関東、北関東、東京、近畿、東海、九州)での議席獲得を目指してきました。しかし、「ゴレンジャーの分裂」と呼ばれる主力メンバーの分裂があり、東京15区補選でもめざましい結果は得られませんでした。山本氏は、補選後、参政党の戦略に変化が見られると紹介します。

山本氏「参政党は、東京15区補選のあと神谷さんの定例会見で、いちばんの注力エリアは近畿です、という発言があったんです。現実的に近畿に資金などのリソースを割いてくるという予想。片岡氏への支援が分厚くなるのでは」

全体を振り返ります。

維新の勢いは大阪では落ちていないため、維新から立候補すれば、足立氏は有利なことが予想されます。しかし、前述の足立氏出馬の4パターンの構図次第では選挙の結果に左右されるでしょう。

MC鈴木「足立氏が無所属出馬で、維新が別の候補を出したら?」

山本氏「基本的には維新の名前が強い。維新から離れた人は、重鎮とかでも軒並み落選しているんで……河内長野の西野修平さんだけが維新から離れても当選している。しかも吉村知事の出身地区で勝ち続けているが、これは西野さんが強すぎるので例外」

山本氏「足立さんは全国的に支持者が多いかたなので。ただ、地元で支持者をどれくらい固めているのかわからない状況。あと、8月に箕面市長選挙と箕面市議選がある。(党員資格停止中で)維新の名前が使えない中、足立さんの動きは。下手に動くと処分の対象になりかねない」

動画本編はこちら!

選挙芸人・山本期日前氏降臨!注目選挙区の大阪9区をディープに紹介!

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