中村芝翫、新婚の坂東新悟へエール「うちも血縁が多ございます」 歌舞伎界の温かさをしみじみ語る

(左から)中村歌之助、坂東新悟、中村橋之助、中村芝翫、中村福之助 (C)ORICON NewS inc.

歌舞伎俳優の中村芝翫(58)、坂東新悟(33)、中村橋之助(28)、中村福之助(26)、中村歌之助(22)が8日、東京・住吉のティアラこうとうで『国立劇場 令和6年7月歌舞伎鑑賞教室』の取材会を開いた。

今年1月に、新悟は3月に結婚することを発表した。報道陣から祝福されると「ありがとうございます」と笑顔。「芝翫のお兄さんももちろんですけども、本当に歌舞伎界の皆さんが本当に優しく導いてくださって、温かく迎え入れてくださっているので、なんとか溶け込んでいけるように僕もサポートしたいなと思いますし、二人三脚で頑張っていきたいなと思っております」と抱負を語った。

芝翫は「新婚旅行行って熱出して寝込んだらしいですよ。せっかく行ったのに」と苦笑いで明かし、新悟は「それも父(坂東彌十郎)と同じで。父も熱を出したそうです」と笑っていた。芝翫は「うちも家族が増えてる。勘九郎をはじめ、うちの兄(中村福助)だとか、七之助だとか、血縁が多ございます。亡くなった勘三郎は『お前ら、いいかい。しっかり芝居して、芸をやって、戦力になるのが大事なんだよ』が口ぐせでした。勘三郎の兄が亡くなった後、親子4人で襲名をして、みんな戦力にならなきゃいけないということで。とりわけ、こんな親でございますんで、倅どもはいろんな歌舞伎界の先輩方にいろんな教えをいただいて、導いてくださった。やっぱり改めて歌舞伎の世界はいいなと思いますね」としみじみと口にしていた。

歌舞伎鑑賞教室は、中・高校生を中心とした初めて歌舞伎に触れる人向けの歌舞伎の代表的な演目と、歌舞伎俳優による実演を交えた解説で構成される。国立劇場の建て替えに伴い、今回は「ティアラこうとう」と「調布市グリーンホール」で開催される。

令和6年7月の歌舞伎鑑賞教室では、「三大名作」1つとして名高い『義経千本桜』から「川連法眼館の場」(通称「四の切」)を上演。源義経の家臣の佐藤忠信と、ある鼓をめぐる謎とファンタジーが魅力の場面で、106回を数える歌舞伎鑑賞教室で最多の9回目の上演となる。

時代物に定評のある中村芝翫が初役で佐藤忠信/源九郎狐に挑む(Bプロ)。父・芝翫とダブルキャストで中村橋之助も佐藤忠信/源九郎狐に(Aプロ)。静御前を坂東新悟、源義経を中村福之助(Bプロ)、中村歌之助(Aプロ)がダブルキャストで務める。

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