種類が多くて奥が深い!難読漢字「櫓」はなんて読む?

日常生活で使う機会はほとんどないけれども、知っているとちょっと自慢できる難読漢字。漢検準一級を有するサンキュ!STYLEライターのdanngoさんがチョイスした、難読漢字をご紹介します。

知っていると自慢できる!?難読漢字クイズ

サンキュ!STYLEライターのdanngoです。漢検準一級を持つ私、テレビの難読漢字クイズではいつも夫に答えを教えています。

「きへん」の右に「魚」と「日」で、「櫓」。構造としてはさほどむずかしくないのですが、画数が多くなかなか見かけない漢字ですね。

「さかなへん」がついていれば魚類をはじめとする海の生きものになりそうです。ただ、今回の字は「魚」が右側にあるので違っていそうですね。

今回は、「きへん」から考えてみるといいでしょう。樹木の種類であったり、木が材料だったりと、何かしら木に関する部分がありそうです。

さて、なんと読むかわかりましたか?

正解を知りたいかたは、もう少しスクロールしてみてくださいね。














正解は……

正解は、「やぐら」でした!

じつは、この「やぐら」の読みと意味は日本独自のもの。中国から伝わった意味と関連する読みとしては「ろ(舟をこぐ道具)」「おおだて(大きな盾)」もあります。

「やぐら」は「矢などの武器をおさめる倉」のことで、「矢倉」や「矢蔵」と書くこともできます。最初のうちは、物見やぐらといって縦長につくられ敵をいちはやく発見できる木造の簡素なものでした。

戦国時代になると周囲を壁で囲った堅固なものがつくられるように。いろいろな種類があり、2階建てや3階建てのものもあれば、長屋のように横長いものも。

一見すると天守閣かと間違えるほど立派な屋根のついたものもあれば、シンプルなものもあります。武器や兵糧などを保管したほか、敵がやってきたときにそこから攻撃することもできたそうです。

平和になった江戸時代には、火事をいちはやく発見できる火の見やぐらが登場しました。また、祭りで使う少し高い舞台のようなものも、やぐらと呼びますよね。

時代の変化とともに、形や役目を変えてきたやぐら。日本の歴史を感じさせる、奥深い建築物であることは間違いないでしょう。

というわけで、難読漢字クイズでした。いかがでしたか?ぜひご家族やお友達に「知ってる?」と聞いて自慢してみてくださいね。

◆この記事を書いたのは・・・danngo
国語科教員免許と漢検準一級を持つ、アラフォーの専業主婦。二児の母で、子育て関連の記事を書くのが得意です。本を読むのが大好きですが、一度読み始めると家事がおろそかになってしまうのが悩み。子どもの遊び相手をすると本気になりすぎて怒られ、家事は手抜きになる一方です。甘いもの、日本の古いものをこよなく愛しています。

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