昭和の大迫で大相撲巡業 交流示すサイン入りバット 展示館へ

浅沼館長(左)に力士の名前の入ったバットを渡す伊藤さん

 花巻市大迫町で昭和20年代に行われていた大相撲巡業に関する資料が、同町出身者から「早池峰と賢治」の展示館(浅沼利一郎館長)に贈られた。地域住民と野球を楽しんだ幕内力士らのサイン入り木製バットや当時の写真などで、同館では多くの市民に見てもらう場を設ける考えだ。

 寄贈したのは、千葉県在住の伊藤勉さん(76)。バットは古里の大迫に疎開した伊藤さんの父・皆蔵さんが1952年まで営んでいた伊藤バット製作所で作られたもので、51年7月の巡業で、力士が同町の青年団と野球の試合をした際にサインしたとされる。

 同年5月当時の番付表に載っている十数人のサインが確認され、中には試合に出場していなかったとされる照国、羽黒山の両横綱らの名前も。ユニホーム姿の力士と町民が並んだ記念写真も合わせて寄贈された。

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