東京Vサポ・法学部生がDAZNを提訴。同時視聴制限巡り「自分がやるしかない」

DAZN 写真:Getty Images

明治安田JリーグやFIFAワールドカップ・アジア最終予選など、複数のスポーツコンテンツを配信している『DAZN』だが、月額料金値上げや広告の多さでも話題に。今年2月から実施された「同時視聴制限」を巡り、東京ヴェルディサポーターの学生が提訴する事態に発展している。

DAZNは今年2月14日に3年連続となる月額料金値上げを実施するとともに、同時視聴制限を開始。DAZNヘルプの公式Xアカウントは同月23日深夜に「同時視聴制限に関するポップアップ表示でご不便をおかけしており申し訳ございません。2024年2月14日以降、複数端末にて同時視聴される場合、1IP接続に制限されるようサービス内容が変更させていただいております」と案内している。

変更前は1つのアカウントで2台まで同時視聴が可能だった。しかし今回の仕様変更により、同時視聴可能端末数を追加するには、1つあたり月額980円の支払いが必要に。Jリーグ開幕前に年間視聴パスを購入した契約者を中心に、サービス改変に対する苦情の声が多いほか、元Jリーガーの武岡優斗氏も今年2月25日にXで「家で誰もDAZN見てへんのに、外で携帯でDAZN見ようとしたら、『同時視聴なんたら』とか出まくる。w」と投稿。「不便過ぎて、流石にしんどいなw 一体誰得なんやろ」と疑問を投げかけている。

DAZNのサービス改変等に対する否定的な声が見受けられる中、東京Vサポーターで東京都内の大学に在学している法学部生は、今月2日にDAZNを相手取り提訴。「同時視聴可能台数に関する仕様が、契約の給付内容に含むかどうか」「DAZN側がサービスプラン及びサービスの価格を変更することができるとした利用規約4条10項の有効性」を争点とし、消費者契約法第十条の条文と照らし合わせながら、同時視聴可能台数の仕様変更が債務不履行を構成すると主張している。

また、当該サポーターは「note」を通じて、「この問題は、多くのJリーグサポーター、DAZNユーザーを困らせており、大きな影響があると思いました。誰も訴訟をやらないのであれば、自分がやるしかないと訴訟の提起に踏み切りました」と提訴に至った背景を説明している。

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