BOYNEXTDOOR、日本1stシングル『AND,』で伝えるONEDOORへの愛 リスニングイベントを振り返る

7月10日にシングル『AND,』で日本デビューを迎えるBOYNEXTDOORが、シングル収録曲「Earth, Wind & Fire (Japanese Ver.)」のリスニングパーティーを6月19日に開催した。メンバーもサプライズ登場したこのイベントを振り返る。

会場の渋谷 CLUB QUATTROには、ファンクラブ会員のなかから抽選で招待された300名が集結。場内は開演を待ちわびるONEDOOR(ファンの呼称)の熱気で溢れ、会場後方にはメンバーのサインやメッセージが書かれたお馴染みのドアが置かれていた。

定刻、会場内のモニターにオープニング映像が流れる。この日司会を務めたトレンディエンジェルの斎藤司が登場し、「好きな曲は『But I like you』」「(ONEDOORならぬ)ONEHAIRの斎藤です!」と自己紹介した。

まずはじめに行われたのは、事前にONEDOORから回答を募集したアンケート企画「BOYNEXTDOORのここが大好き!」。ONEDOORがBOYNEXTDOORを好きになったきっかけや魅力など、胸に秘めた思いの丈が詰まった回答が数多く寄せられた。まず挙げられたのは、「パフォーマンスが魅力的」という意見だ。斎藤が会場のONEDOORに魅力を聞いてみると、「隣の少年みたいに親しみやすさもあるのに、顔は親しみやすさがないところ」と、彼らの親近感あるキャラクターと常人離れしたビジュアルとのギャップを強く支持する声が。また、「コンセプトがいい」という回答には、「最初の『WHO!』では初恋のコンセプト、その後の『WHY..』では別れのコンセプトで『えっ!』と思わせておきながら、その間のストーリーを描いた『HOW?』を出してくるところがずるくて大好き!」と、これまでリリースされた三部作にも称賛の声が上がっていた。ほかにも「ビジュアルがいい」「メンバーの仲がよくて実力派」など、BOYNEXTDOORへの愛が惜しみなく伝わってくるONEDOORの生の声が寄せられ、会場内の温度感も一層増していく。

続いて、この日のメインイベントであるリスニングパーティーが行われた。会場が暗転し、ステージに青紫色のライトが灯ると、流れ始めた「Earth, Wind & Fire (Japanese Ver.)」に合わせてメンバーが下手からサプライズ登場し、会場は騒然となった。

「こんにちは、BOYNEXTDOORです!」――揃って自己紹介した6人は、斎藤の「ちょっとちょっと! みんな来てたの!?」という驚きにも「斎藤さ~ん!」と応えてみせる。この日20時に先行配信された「Earth, Wind & Fire (Japanese Ver.)」は、2nd EP『HOW?』のタイトル曲「Earth, Wind & Fire」の日本語バージョンとなる。初恋のときめきや動揺を描いた作品で、地や風、火といった自然が人間の思い通りには動かないように、青春の恋模様も思い通りにはいかないもどかしさを表現した楽曲だ。TAESANによれば、日本語の歌詞は難しかったものの、たくさん練習を重ねたそうだ。また、JAEHYUNは「発音に集中していると歌が難しい」と話しながらも、日本特有で難しいとされるタ行の発音も完璧に披露して驚かせた。日本語の歌詞を覚える前にたくさん練習したため、覚えること自体はそれほど難しくはなかったという。

6人は日本での活動が増えることに伴い、メンバーみんなで日本語の勉強をしているそう。好きな日本語を問われると、WOONHAKが自身の名前と似ているとしたうえで「“うなぎ”丼が食べたい」と話したり、「ONEDOORの皆さんが大好き」(RIWOO)、「ONEDOORの皆さんに恋煩いしています」(JAEHYUN)と日本語を用いて愛を伝えたりする場面もあった。

メンバーは、今回いちばん聴いてほしい歌詞に〈口説いてくるやつ〉〈You’re my lady 君さ〉などを挙げていたが、なかでもJAEHYUNは韓国語バージョンのリリース時にもこだわったと話していた自作のラップパートを選択して1フレーズ歌い上げる。SUNGHOも韓国でのデビューショーケース時に聴いてほしいポイントとしていたラストサビ前の四段高音〈苦しいほど叫ぶ you〉をそれぞれ紹介。そのほかにも、〈君は火花・星・風と花/地球・火・風より I need you more〉の部分では、韓国語では一語で「火災」「炎」「火花」のすべてを意味する「불꽃」というワードを、日本語バージョンでは「火花」に変換され、青春らしくはじけるような恋のときめきのイメージをより明確にしていたり、「空が高いとは知らずに生きていた=井の中の蛙だった」と訳される韓国語詞が日本語詞では〈空より高いプライドで生きてた〉と訳されていたりと、日本語だからこそ感じ入ることができる言葉の表現方法にも注目して楽しめるのではないだろうか。

続けて、「ONEDOORが来てくれたので、(『AND,』収録の)日本オリジナル曲のタイトルを発表します!」とリーダーのJAEHYUNが進行すると、メンバーの視線は先日のWeverse LIVEの配信中に同タイトルのスポ(ネタバレ)をしてしまったSUNGHOへ集中。「日本オリジナル曲のタイトルは、SUNGHOさん、なんですか!?」と詰め寄られ、「日本オリジナル曲のタイトルは『GOOD DAY』です!」と満を辞して発表できたSUNGHOに会場は沸き立った。

「GOOD DAY」は“別れを経て戻ってくるその日常を楽しもう”という曲で、RIWOOは日本語で表現すると「今日も一日いい日にしようね」になると紹介してくれた。照れたように「ぴょんぴょんっ!」と効果音をつけ、会場に漏れ出る「かわいい~」を引き出す瞬時のあざとさは、さすがの一言だ。最後には「Earth, Wind & Fire (Japanese Ver.)」を生パフォーマンスし、日本のONEDOORとすぐ近くで交流できる貴重な経験を楽しんだ。

この日集まったONEDOORに対し、「楽しい一日になりました! 日本デビューシングル『AND,』、たくさん期待してください!」(TAESAN)、「日本語の勉強頑張ります。僕が日本語で告白したら、次はちゃんと受け止めてください」(LEEHAN)、「いつもは皆さんが僕たちに会いにきてくれてプレゼントをもらっている気分でした。今回は会いにきて、皆さんにプレゼントをあげられている気がして嬉しいです」(RIWOO)と思い思いのメッセージを伝えたメンバー。WOONHAKは「実は今日のために本当に日本語で準備してきたんですけど、いざステージに上がるとすっかり忘れてしまいますね。残念です」としながらも、「日本でいろんなところに行く予定なので皆さん楽しみにしてきてください!」と笑顔で話していた。

BOYNEXTDOORは、8月18日の『SUMMER SONIC 2024 TOKYO』など、数々の音楽イベント/フェスへの参加に加え、7月13日には『音楽の日2024』(TBS系)への出演も決まっている。日本で待ち受ける盛りだくさんの夏の予定に期待を膨らませる様子の6人だが、彼らがあらためてその魅力を認識させてくれる「Earth, Wind & Fire (Japanese Ver.)」、そして日本1stシングル『AND,』は、暑い毎日を爽やかに彩るこの夏のテーマソングとなること間違いなしだ。

(文=風間珠妃)

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