河野純喜 関西人にとって「“ウザい”は気持ちのいい言葉(笑)」青春の思い出はサッカー部の仲間と「気合い入れようぜ!」

火ドラ★イレブン『あの子の子ども』に出演している河野純喜(JO1)さんが、“連ドラデビュー”の心境を語りました。

【写真12枚】3枚目の役柄ながら、写真撮影では人気アーティストならではのクールな表情も

『あの子の子ども』(カンテレ・フジテレビ系)は、第47回講談社漫画賞・少女部門(2023年度)を受賞した蒼井まもるさんによる、同名少女漫画が原作。

“高校生の妊娠”をテーマに、妊娠が発覚したことで日常がガラリと変わってしまった高校生カップルの姿を描きます。

高校2年生の主人公・川上福(かわかみ・さち)を桜田ひよりさんが演じ、その恋人・月島宝(つきしま・たから)役で細田佳央太さんが出演。

河野さんは、福の親友である矢沢望(茅島みずき)のことが大好きな飯田智宏に扮し、太陽のような明るい笑顔で作品を盛り上げています。

めざましmediaでは、初めての連ドラに奮闘中の河野さんにインタビュー。収録現場の様子や学生時代のエピソードを聞きました。

<河野純喜 インタビュー>

――初めての連ドラ出演ですが、クランクインの前日は眠れましたか?

眠れ…ましたね(笑)。当日は、朝にバラエティのお仕事をしてから『あの子の子ども』の収録があって、睡眠をとっておかないと体力がもたないだろうと思い、しっかり寝ました。

僕のファーストシーンは、1話に登場した福と矢沢がスマホでお互いの顔を見ながら通話をしている背後で、チョロチョロ映り込むという場面だったんです。

おそらく、連ドラが初めての僕を気遣ったスタッフさんが、カメラの前で芝居をするのではなく、ラフに演じることができるシーンからにしてくださったと思うのですが、それでもガチガチに緊張してしまって。今はすっかり慣れてきたので、のびのびやらせてもらっています。

――現場ではどんなことを感じましたか?

何よりも驚いたのは、スピード感でした。しっかり準備しておかないと、自分の演技に納得がいかないまま、あっという間に撮影が終わってしまうので、事前に本番をイメージして、きちんとお芝居を固めていかなければいけないなと実感しました。

とは言いつつ、飯田という役は普段の河野純喜そのものという感じなので、準備はしっかりするけれども、あまりつくり込まず、そのときに感じたものを表現しようと心がけています。

最初は焦りも感じていましたが、今はお芝居を試してみてダメだったらこっちのアプローチで攻めてみようなど、いろいろ試すことを楽しんでいます。

――飯田は「河野さんそのもの」とのことですが、どんなふうに役柄を構築していきましたか?

撮影初日に「カット」がかかった後、アベラ(ヒデノブ)監督に「(今の演技は)どうでした?」と尋ねつつ会話していたところ、「それ!今の感じ」と。つくり込むのではなく、素の僕のままでいいというヒントをいただけたので、そこから見つけていった感じです。

――自分と似ている役は演じやすいですか?それとも、難しいですか?

「つくり込まない」のは意外と難しいなと感じています。JO1で『ショート・プログラム』という配信ドラマをやらせていただいたことがあって、その作品でも自分と似た役柄を演じましたが、今回はより河野純喜っぽい役柄なので「これでいいのかな?」と試行錯誤しながら撮影しています。

写真を撮る場面で思わず「指ハートが出そうに(笑)」

――飯田は、大好きな矢沢に猛アプローチをかけるたびに「ウザい」など暴言を吐かれますが、そういった言葉をどんな心境で受け止めていますか?

僕は関西出身というのもあって、「ウザい」や「キモい」と言われることが気持ちよく、「もっとちょうだい」ってなるんです(笑)。飯田と矢沢のやりとりを監督は「夫婦漫才」と呼んでいるんですけど、まさしくそんな感じですね。

――矢沢役の茅島さんは7歳下と年齢差がありますね。

僕が小6のときに幼稚園生だったはずなのに、舐(な)められたもんですよ(笑)。というのは冗談で、遠慮なくツッコんでくれるのでありがたいです。

――久しぶりに制服を着た感想を聞かせてください。

JO1として衣装やバラエティなどで制服を着ることはありますが、今回は“16歳の高校生”として存在しなければいけないので、そこは正直プレッシャーですね。

――高校生らしさを表現するために、どんな工夫をしていますか?

普段、ステージでカッコつけるなど、クールなポーズに慣れているので、劇中で写真を撮る場面で、つい指ハートが出ちゃいそうになるんです。途中で気づいて「あ、違う、違うって」(笑)。なので、僕が考える高校生のイメージより、ちょっとダサめに振る舞うことを意識しています。

――河野さん自身の青春の思い出について聞かせてください。

たくさんあるんですけど、どの話にしようかな。飯田が高2なので、僕が高2のころの話をしますね。当時、サッカー部に所属していたのですが、リーグ戦であまりいい戦績が残せず、チームメイトとみんなで「気合い入れよう!」って丸刈りにしたんです。

丸刈り効果かリーグ戦はうまくいきましたが、そのタイミングでサッカーの情報サイト「ゲキサカ」の写真撮影があって、丸刈りで写らざるを得ないという…(苦笑)。

今、検索してもサッカー部時代の写真は、丸刈りのものしか出てこない苦い思い出ですが、それだけ真剣に頑張った青春時代でした。

ドラマ出演にあたって相談にのってくれた木全翔也の感想を聞きたい

――『あの子の子ども』制作発表では高校に入学したその日、1年生の1~10組まですべての教室をまわり、EXILEの『Ti Amo』を熱唱したエピソードを披露していました。その後、あだ名は『Ti Amo』になったのでしょうか?

それが「Ti Amo」にはならず、普通に「純喜」と呼ばれていました。自分的には達成感でいっぱいだったんですけど、中学からの友だちや知り合いはみんな「誰、この人?」みたいな冷たい顔をしていました(笑)。

――飯田は、矢沢のことを一途に思いますが、その気持ちは理解できますか?

理解できます。「相手のどこが好き?」と聞かれて、もちろん顔や性格というのもあるかもしれないけど、そんな言葉だけでは表現できないくらい好きってあるじゃないですか。「好きに理由なんてない」まさしくこれです。

――同じように、今の河野さんが強い思いを寄せているものはありますか?

最近、観葉植物が好きで、僕にとって、もはや家族です。「すくすく育ってくれ」と願いながら、葉っぱをふいてあげて、それこそどうしてそこまで好きなのかわからないくらい好き。見ているだけで癒やされます。

――どんな種類の植物が何鉢くらいあるんですか?

全部で4鉢です。モンステラとガジュマルと、あと2つがちょっとわからないのですが、今は“4匹”に愛情を注いで、大事に育ててあげたいなって思っています。

――セリフの読み合わせを與那城奨さんに手伝ってもらったと制作発表で明かしていましたが、真っ先にドラマの感想を聞きたいメンバーは?

全員に観てほしいですけどね。実は(與那城)奨くんだけじゃなく、(木全)翔也も読み合わせを手伝ってくれたんです。以前、翔也が出演したドラマで演じたキャラクターと、今回、僕が演じている飯田がちょっと似ているポジションなので、翔也にもたくさん話を聞いてから撮影に入りました。だから、翔也に感想をぜひ聞きたいです。

――福と宝の進む道はもちろん、飯田の活躍を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

福と宝のような現役の高校生だけでなく、親御さん世代をはじめ、多くの方に刺さるメッセージが込められた深い作品なので、福と宝を見守るような気持ちで観ていただきたいです。

そして、僕と矢沢のシーンは主人公カップルとはまた違った魅力があって、微笑ましいシーンが満載なので、楽しく観ていただけたらうれしいですね。僕自身もワクワクドキドキしながら、飯田の恋を見守りたいです。

撮影:島田香

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