目黒蓮、月9の救世主に? 鳩サブレーHPをダウンさせた『海のはじまり』の爆発的人気

「どうせまた惨敗だろう」「誰が何をやっても大コケ確定」。そんな声が大勢を占めていたフジテレビ系「月9ドラマ」が、Snow Man・目黒蓮のパワーで復活の兆しを見せている。

目黒が主演を務める月9ドラマ『海のはじまり』の第2話が8日に放送され、平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)が世帯8.1%、個人4.7%だったことが分かった。初回の世帯8.0%、個人4.6%からわずかにアップしており、近年のドラマでは珍しい「右肩上がり」を予感させている。

『海のはじまり』は、2022年に川口春奈と目黒の共演で社会現象になった同局系ドラマ『silent』のチームが再結集し、“親子の愛”をテーマに描く完全オリジナル作品。目黒は月9初主演で父親役に初挑戦し、有村架純が相手役を務める。

第2話では、鎌倉銘菓「鳩サブレー」が印象的なキーアイテムとして登場。その影響により、X(旧Twitter)で「鳩サブレー」がトレンドワード入りし、視聴者からのアクセスが殺到したせいか、鳩サブレーを販売する豊島屋の公式ホームページが一時ダウンする事態になった。

トレンドワードを騒がせるドラマは多数あるが、登場したお菓子のメーカー公式サイトのサーバーが落ちるという状況はまず聞いたことがなく、今作の爆発的な人気をうかがわせている。

視聴率については先述したが、それ以上に今作の盛り上がりを証明しているのがネット人気の高さだ。人気の大きな指標となる「TVer」のお気に入り数では、今作は早々に100万人の大台を突破。9日現在、お気に入り数は今期ドラマの中でダントツとなる109万人超にまで伸びており、2位のTBS系日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』の約83万人に25万人以上の大差をつけている。

第1話は、配信からわずか5日という異例のスピードでTVerの再生数が300万回(ビデオリサーチで算出、リアルタイム配信・追っかけ再生除く)を突破。本放送時にハッシュタグ「#海のはじまり」がXで世界トレンド1位を獲得したことも話題になった。

月9ドラマといえば、かつては数々の大ヒット作を生み出し、フジテレビを象徴する看板ドラマ枠だった。しかし、近年は月9ドラマが得意としていた直球のラブストーリーがあまりウケなくなったこともあり、視聴者離れが顕著に。

森七菜と間宮祥太朗の主演で昨年7月期に放送された『真夏のシンデレラ』が全話平均視聴率5.7%、二宮和也、中谷美紀、大沢たかおがトリプル主演した同年10月期の『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』が全話平均5.3%と、2期連続で歴代ワーストを更新したことで凋落が極まった。

今年1月期に永野芽郁が主演した『君が心をくれたから』、4月期に広瀬アリスが主演を務めた『366日』も低空飛行のまま終わり、業界内では「どんな旬のスターに主演させてもコケる死に枠」とまで揶揄されていた。

だが、そうした負の流れを目黒が断ち切りそうな気配だ。今作のストーリーや演出については今のところ賛否あるが、それを補って余りある目黒の人気で視聴者をがっちりつかんでいる。今後の盛り上がり次第では『silent』級の反響となる可能性もある。

この勢いで「月9復活」となるか。もし目黒が「月9の救世主」となれば、かつて「ミスター月9」と呼ばれた先輩の木村拓哉に匹敵する存在になりそうだ。

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