タイトリスト最新「GT」ドライバーが日本にも 幡地隆寛は“4”、阿久津未来也“3”

幡地隆寛がいきなり本番投入を示唆。タイトリストのGTシリーズが日本ツアーでも披露された(撮影/服部謙二郎)

◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 事前(9日)◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178yd(パー72)、7045yd(パー71)

PGAツアーでは6月にシーディング(選手によるテスト)が始まったタイトリストの新しいドライバー「GT」。国内男子ツアーでもようやくテストが始まり、今大会の練習場では契約選手が感触を確かめた。

GT2、GT3、GT4がテスト待ち(撮影/服部謙二郎)

まだ聞いたことがない方もいると思うので、GTシリーズを改めておさらいしておこう。現行モデルの「TSRドライバー」に続く製品で、「GT2」、「GT3」、「GT4」の3機種をラインアップップ。「GT2」は最もお尻側にボリュームがあり、投影面積も大きくてヘッド後方に重心があるように見える。「GT3」は2に比べてディープ感が増し、投影面積はやや小さい。ソールのフェース側にスライドウエートが付いていることからも、前側に重心があるように見える。「GT4」は見た目も小ぶりで、ディープフェース。いかにもシャープに振りきれそうなモデルだ。

テスト中は終始満足気だった(撮影/服部謙二郎)

練習場でのテストを終えて、「もうこれで行きます」と早速試合で投入しそうなのが幡地隆寛だ。3機種から「4」を選んだ。「ずーっとフェースに引っ付いて、最後にすごい勢いで出ていくイメージ。引っ付く時間が長いと本来は初速が出ないんですが、初速も速いのでびっくりしました」と第一印象を話した。トラックマン(弾道測定器)の数値は、ボール初速が80m/s超を連発(最速81.3m/s)。飛距離はキャリーで315.9ydをマークし、テスト中は終始満足気だった。

幡地隆寛はGT4をテストした(撮影/服部謙二郎)

初速アップもそうだが、幡地が喜んだのはその球持ちの良さ。「(フェースに)引っ付く時間が長いのが僕にとってはポイントで、操作しやすくて球を打ち分けられる」と、実際にわざと滑らせたようなフェードを打ったり、低いドローを打ったりと球をコントロールしてみせた。「前のTSRのときはドローとフェードでスピン量の幅がありましたが、フェードを打った時もスピンが出過ぎず、ドローでも落ち過ぎず、スピン量が安定していました」と言い、球を打ちながら「めちゃいい」を連発。

打感も良くなったと好印象だらけ(撮影/服部謙二郎)

ヘッドスピードも1m/s近く上がっているようで、「前よりインパクトゾーンの振り抜きが良くなった。テークバックもスムーズに上げられるようになったからか、タイミングが取りやすくなった」と振りやすさにも言及。シャフトはこれまで使用してきた「TSR4」と同じ「ベンタスブラック(7X)」を、そのまま継続して挿した(長さも同じ)。

阿久津未来也はGT3に。試したのは11度のロフト(撮影/服部謙二郎)

もともと「TSR2」を使っていた阿久津未来也は「GT3」を選んだ。「打感が良くなりました。ずっとタイトリストを使ってきた人だと分かる“タイトらしい音”。いい意味で低音になって、すごく好きです」と高く評価した。

「GT2」と「GT3」を打ち比べ、「『3』のほうが、自分の出球と感覚が合いました。ドローヒッターなので、出球がちゃんと右に出てほしいんですが、『3』だとちゃんとそこに出てくれる。『2』は前作よりつかまりがいいほうにいったかな」と阿久津。これまでのドライバーと同じロフト11度のヘッドでテストしていたが、「より出球がしっかり右に出てほしい」と10度のヘッドも試す予定。試合での投入に向けて、調整を重ねていく。

阿久津のGT3(撮影/服部謙二郎)

開幕2日前の時点で、杉本エリック、ジュビック・パグンサン(フィリピン)、前田光史朗、浅地洋佑が「GT3」、マイケル・ヘンドリー、鈴木晃祐、ジャスティン・デロスサントス(フィリピン)、勝俣陵、副田裕斗が「GT2」をテスト。約半数がいきなり試合で投入しそうだ。クラブ契約外のプロたちも、試打風景を興味深そうに眺めていた。(北海道千歳市/服部謙二郎)

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