NATOの中国を口実とした地域かく乱に反対 中国外交部

NATOの中国を口実とした地域かく乱に反対 中国外交部

9日、記者会見に臨む中国外交部の林剣報道官。(北京=新華社配信)

 【新華社北京7月9日】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は9日の記者会見で、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長がNATO首脳会議に先立つ会見でオーストラリアや韓国、日本、ニュージーランドなどと連携してロシアやイラン、朝鮮、中国に対抗していくと発言したとの質問に、NATOの中国への中傷と攻撃、責任転嫁に断固反対し、中国を口実としたアジア太平洋への進出と地域情勢のかく乱にも反対すると表明した。

 林氏は次のように述べた。NATOは冷戦の遺産、世界最大の軍事集団であり、地域的、防御的な組織を主張する一方で、絶えず境界を越えて権力を拡大させ、対抗をあおり、覇道といじめを大いに行っている。NATOのいう安全保障は他人の安全の犠牲を代償としており、その行為は世界と地域に極めて高い安全保障リスクをもたらしている。

 中国は世界平和の建設者、グローバル発展の貢献者、国際秩序の擁護者であり、ウクライナ危機など国際・地域問題で堅持する客観的で公正な立場、建設的な役割は既に国際社会に認められている。

 われわれはNATOに対し、誤った対中認識を是正し、冷戦思考とゼロサムゲームを放棄し、「安全保障上の不安を売り、仮想敵を作り、共同防御を名目に閉鎖的で排他的な小グループを作る」のをやめ、世界の平和と安定、発展を促進するために具体的なことを確実に行うよう促す。

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