ふかわりょうの真骨頂「石丸さん、サブウェイ注文できるかな」の切れ味

7日に投開票が行われた東京都知事選。現職の小池百合子都知事が3選を果たしたが、にわかに注目を集めているのが、2位となった前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏である。

石丸氏は選挙後、次々にメディアに登場。多くのインタビュアーからの取材に対応したが、その言動や態度がさまざまな反響を呼んでいるのだ。

「質問を質問で返すな」

「答える気がないのか」

「ごまかしているだけ」

「パワハラ気質」

「胸糞悪い」

「普通に殴られる態度」

ネット上のSNSに、石丸氏に対するそんな声があふれる中、抜群の切れ味で今回の現象を言い表したのが、ふかわりょうだった。

「【心配】石丸さん、サブウェイ注文できるかな」

サブウェイといえば、たびたびネット上で「注文の仕方が難しい」と話題になるサンドウィッチチェーン。

例えば「えびアボカド」や「BLT」といったメニューを選んだ後に、「ハニーオーツ」「セサミ」「ウィート」「ホワイト」の4種類からどのパンを希望するか尋ねられ、さらにチーズやベーコンなどのトッピングの有無、レタス、トマト、ピーマン、オニオンという定番野菜の「抜き」「多め」「少な目」に加えて、オリーブやピクルスなどの追加野菜の希望、ドレッシングやソースの希望まで好みに合わせて注文できるシステムで人気を博すサブウェイ。

だが、いつの間にか「サブウェイは注文の仕方が複雑」というウワサだけが独り歩きし、ネット上でミーム化しているのだ。

その説に拍車をかけたのが、2021年7月に放送された『マツコ&有吉かりそめ天国』(テレビ朝日系)だった。

番組の中で有吉弘行がマツコ・デラックスに対し「行ったことある? サブウェイ」「余裕? 注文」と問いかけると、マツコは「私ね、シミュレーションしてから行く」とひとこと。これに有吉も「そうだよね!」と共感する一幕があったのだ。

「私とか有吉さん世代なのよ、サブウェイの洗礼を受けたのは」とマツコ。

サブウェイは現在、マクドナルドを超えて世界最大規模を誇るファストフードチェーンだが、日本に上陸したのは1992年。当時の様子について「ちょっと最初はすごかったわよね」とマツコが語る通り、サブウェイは大ブームを巻き起こした。

だが、マツコは細かい注文の仕方がわからず、当初は「全部入れで」としか言えなかったと告白。有吉も「入るまでに5年はかかったね」と同調すると、マツコは「怖気づいて(注文せずに)出ちゃったことがある」と語っていた。

そんな経緯もあり、サブウェイは「手早く端的に質問に答える必要がある店」の象徴として、多くの人の頭に刷り込まれているのだ。

今回話題になった石丸氏の言動に対し、完璧な皮肉として多くのネットユーザーを突き刺したふかわのポスト。

「【心配】石丸さん、サブウェイ注文できるかな」

有吉やマツコと同年代のふかわが放った、珠玉の一言ネタである。

(文=新越谷ノリヲ)

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