20日ぶり断水解除 11日に通水再開 花巻・豊沢川土改区

 豊沢川土地改良区(久保田泰輝理事長)は、農業用水について不足が懸念されることから実施していた断水を解除し、11日から通常の8割程度で通水を再開する。6月30日以降の断続的な降雨で、取水源の豊沢ダム(花巻市)の貯水量が回復したことから判断した。

 同市北上川以西と北上市飯豊、成田をエリアとする同土改区は、豊沢ダムの水を約4250ヘクタールの水田に供給している。この冬の少雪と少雨などの影響で貯水量が減り続けたため、節水対策として6月2日から用水路の水をエリアの北部と南部の田んぼで交替で取水する「番水」を開始した。

 先月18~20日に全域に通水した後は、田んぼの水を抜く「中干し」に合わせ、21日から今月10日までの計画で断水を実施。先月21日現在の貯水率は5%にまで落ち込んだが、30日から翌日にかけて98ミリの雨が降ったほか、7月4日以降1日30ミリ前後の雨が断続的に降り、今月8日現在で貯水量820万トン、貯水率にして35%にまで回復したことを踏まえ、今後の節水対策について同土改区用水排水調整・施設管理委員会に諮問、理事会で決定した。

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