「田舎では嫁に人権がない。家政婦扱い」地方の40代独身女性が語る結婚しない理由

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近頃は結婚したくない女性が増えていると聞く。男性と同じくらい年収があれば、自分の人生を生きたいという女性が増えるのは自然のことだろう。

大分県の40代後半の女性(医療・福祉・介護/年収450万円)もその一人のようだ。仕事は介護支援専門員、つまりケアマネージャーで、高齢化社会において仕事が途切れることはなさそうだ。女性は結婚しない理由について、「仕事柄、多くの家庭を見てきました」と意味深に語り始めた。

「田舎暮らしなので親との同居家庭も多く、職場の昼休みは姑の悪口を言い盛り上がる先輩たちに囲まれていました。ほとんどの家庭で、嫁という立場に人権がないかのような環境だったので残念な気持ちしかありませんでした」

「嫁に人権がない」とはなかなか強烈な言葉である。既婚の先輩たちから、一体どんな話を聞かされたのだろうか。(文:天音琴葉)

「結婚して家族が増えることのどこに魅力があるのか全く理解できません」

女性は次のようにも書いている。

「仕事もして疲れているのに、家事を一人でこなし、夜は一番最後に風呂に入り、朝は家族より先に起きて弁当や朝食を作り……。一人だと自分のペースで何事にも集中できるのに、結婚して家族が増えることのどこに魅力があるのか全く理解できません」

確かに、日本のお母さんたちは、家族優先の生活を送っている。家族が安心して暮らすことができるのは、お母さんの献身によるところが大きい。

「男尊女卑が続く田舎で、好きな人と結ばれたはずなのに途端に家政婦扱いされ大切にされていない女性を見ると、結婚することに全く魅力を感じません」

「家政婦扱い」というが、なかには喜んで家族のために自らを犠牲にしている女性もいるかもしれない。そんな母親業に誇りを持っている女性も少なからずいるだろう。

「全ての女性がそうではないとわかっていますが、愚痴を言いながら暮らしていく可能性が自分の人生にあるかもしれないと考えたら、結婚しない方が良いという考えになりました」

妻や母である前に、女性であり一人の人間だが、「お母さんだから」の一言で、配偶者や義両親のみならず、我が子からも感謝されず、献身を求められる。これでは、女性が妻や母という役割から逃げ出したくなるかも。

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