作業中の塗装工が住民の裸や着替え姿を動画に…マンション足場盗撮の手口とバレたきっかけ

堀越裕貴容疑者は足場を使って盗撮していた(C)日刊ゲンダイ

塗装工の男は「足場」を使って、マンション住民の無防備な姿を盗撮していた。

マンションの外壁塗装の作業中、工事用の足場から女性の裸や着替えを盗撮したとして、兵庫県猪名川町の会社員、堀越裕貴容疑者(30)が8日、性的姿態撮影等処罰法違反の疑いで県警神戸北署に逮捕された。

堀越容疑者は昨年9月から12月にかけて、改修工事中だった大阪市浪速区の10階建てのマンションで外壁の塗装を担当。マンションを囲むように組まれていた作業用の仮設の足場を利用し、4階から10階に住んでいた20~40代の女性6人の裸や下着姿をスマホで動画撮影していた。

「堀越は勤務時間中、塗装をしながら室内がのぞけそうな部屋を物色。カーテンのちょっとした隙間や、少し開いていたり、鍵のかかっていない窓を探して盗撮を繰り返していた。スマホには部屋でくつろぐために服を脱いだり、裸になった女性の動画が残されていた。単身者向けやレディース向けのマンションではなく、家族と一緒に暮らしながら被害に遭った女性もいました。誰一人盗撮されていたことに気づいてなく、画像を本人に確認してもらったら、まさかという感じで皆非常にびっくりしていた」(捜査事情通)

堀越容疑者の「足場」を使った犯罪が発覚したのは、別の盗撮事件からだった。

今年2月中旬、神戸市のスーパーで女性が「スカート内を盗撮された」と訴えたため、神戸北署が調べを進めていたところ、防犯カメラの映像から堀越容疑者の関与が浮上し、押収したスマホから女性の盗撮画像が見つかったのだ。

調べに対し、「作業中に足場を使って住んでいる女性の裸などを自分のスマホで撮影したことは間違いありません」と容疑を認めている。

「当初、堀越は逃走を続けていたが、取り調べにも素直に応じ、任意で在宅捜査を進めていた。神戸には、たまたま仕事で立ち寄ったみたい。大阪市内の別の工事現場でも足場を使って盗撮をしていた」(前出の捜査事情通)

今年4月には埼玉県の高層マンションで、11階のベランダから窓ガラスを割って空き巣が侵入し、現金5000円を奪われる事件が発生。マンションは当時、大規模修繕工事中で犯人は作業のために組まれた足場を利用して11階まで上がり、犯行に及んでいた。同様の被害は数十件に上る。

高層階だからといって、盗撮や空き巣被害に遭わないとは限らない。

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