なけなしのお小遣いをはたいて買ったのに、いざ遊んでみたら……
ファミコンの時代、子どもたちを絶望のどん底へと突き落としてきた幾多の「クソゲー」たち。しかし、中には最近になって「いや、そうでもなかったのでは……?」と再評価されてきている作品もあります。
ここでは筆者が子ども時代に遊んだファミコン用ゲームの中から、「昔はクソゲー扱いされていたけど、最近になって再評価されてきている作品」を3つ紹介します。
1.『スペランカー』(1985年/アイレム)
身長ほどの高さから落ちただけでも死んでしまう、ひ弱にもほどがある 主人公が地底洞窟を探検するゲーム。初回プレイではほとんどのプレイヤーが1分ともたずにゲームオーバーになってしまうことから、伝説的なクソゲーとして語り継がれている一本です。
しかしこのゲーム、ある程度操作に慣れ、死にやすいポイントがわかってくると、実はそんなには死ななくなります。理不尽な仕掛けや攻撃などもなく、死んでしまうのはほとんどの場合、自分の操作ミスが原因……。最近では「単に難しいだけのクソゲー」ではなく「緊張感あふれる良作アクションゲーム」 として再評価されてきています。
【Amazonカスタマーレビューでの評価:3.7 / 5】
💬「スリルを求める人、集中力に自信がある人には向いていると思います」
💬「よくある誤解を解いておきますと、必ずしも虚弱=難しいゲームではないのです。ゲーム開始1秒で蒸発するので、操作の難しいゲームというイメージがありますが、一度操作に慣れてしまえば、比較的サクサク進めるのです」
💬「個人的には素晴らしい作品だと思います。子供の頃にはかなりやり込みました」
(Amazonカスタマーレビュー より)
2.『たけしの挑戦状』(1986年/タイトー)
あのビートたけしが監修を務めた 、ファミコン初期の超問題作。平凡な日常に嫌気がさした主人公が、会社をやめて宝探しの冒険へと旅立つ……という内容なのですが、いざ遊んでみると何をしたらいいのかさっぱりわからない! 当時遊んだ人のほとんどは、無意味に街をウロウロしただけで、宝探しの“た”の字も出ないうちに投げ出してしまったのではないでしょうか。
ただ、そこそこ広い街の中を自由に歩き回れたり、その気になれば一般人を殴ってそのお金でパチンコに興じることもできたりと、驚くほど自由度が高かったのは当時としては異例のこと。ちょっと大人向けな世界観やジョークなども相まって、もう少し誘導やヒントがちゃんとしていたら、「早すぎた『龍が如く』」 (あるいは『グランド・セフト・オート』)としてもっと評価されていたかもしれません(筆者はのちにネットで攻略ガン見してクリアしましたが実際けっこう楽しかった)。
【Amazonカスタマーレビューでの評価:3.8 / 5】
💬「クソゲーとの評判でしたが、攻略サイトを見ながらプレイすると意外に楽しめました」
💬「なかなか面白い。そこら辺の奴を叩き殺して、お金を奪うゲームがファミコン時代からあったとは」
💬「クソゲーではなく、これはこれで有りなソフトだと思います。タイトル通り『挑戦状』なのですから」
(Amazonカスタマーレビュー より)
3.『いっき』(1985年/サン電子)
江戸時代の「一揆」をモチーフにした和風アクションゲーム。クソゲーという言葉が生まれるきっかけになった作品 の一つとされており(諸説あり)、そんな背景からか、今では発売元が自ら 「伝説のクソゲー」を自称している という珍しい作品です。
一方で、クソゲー扱いされているわりにはちょくちょく移植されたりスピンオフが発売されたりしているのも『いっき』の不思議なところ。2010年には12人同時プレイ可能な『いっき おんらいん』(PS3)、2023年にはローグライク要素を追加した『いっき団結』(Steam、Nintendo Switch)が発売に。ファミコン版の評価は今も昔もそんなに変わっていない気がしますが、まさか2023年になっても新作が発売されるシリーズになるとは…… という意外さも含めて、ある意味「再評価」されている作品として選んでみました。
【Amazonカスタマーレビューでの評価:3.4 / 5】
💬「クソゲーとか、言われてるけど、これは名作ですよ」
💬「当時はホントにクソゲでしたが、今やってみると斬新な箇所がたくさんあります」
💬「このゲームをクソゲーと呼ぶ人がいます。しかし、私はクソゲーではなくバカゲーだと思います」
(Amazonカスタマーレビュー より)
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――以上、「昔はクソゲー扱いされていたけど、最近になって再評価されてきているファミコン用ゲーム」を3つ選んでみました。
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