別府市の楠銀天街に新たな管理・運営団体が誕生 にぎわい創出へ【大分県】

BEPPU楠銀通り会の設立総会でマイクを握る梶原貴子代表=別府市
老朽化したアーケードが撤去され、空がのぞくようになった楠銀天街。奥が現在の解体現場=別府市(画像を一部加工しています)

 【別府】別府市楠町、千代町にまたがる商店街「楠銀天街」の新たな管理・運営団体が8日、誕生した。長年の懸念だった老朽化したアーケード(全長350メートル)の解体が動き出した一方、にぎわい再生に向けた組織作りが課題だった。初年度は会員募集、美化、勉強会に取り組んでいく。

 団体は「BEPPU楠銀通り会」。市内で同日夜、設立総会があり、関係者、市職員約20人が参加した。初代の代表に就いた美容室経営梶原貴子さん(52)は「地域の将来に向け、前向きに課題に取り組みたい。一緒にまちを作り上げましょう」とあいさつした。

 メンバーはこれまで、地元の住民組織「南部ひとまもり・まちまもり協議会」の部会員として、商店街再生の先進地視察などを進めてきた。BEPPU楠銀通り会は別組織として位置付け、通り沿いの商店主たちで構成。近くの大型商業施設「ゆめタウン別府」も賛助会員に加わった。

 商店街を巡っては近年、既存の「くすぎん通り会」が管理できない状況になっていた。アーケードの破損・劣化が進んで通行の危険対策が課題に挙がったが、地元での対応が難しく、市が昨年8月、公金での撤去・再生計画をまとめた。

 市によると、解体工事は順調に進んでいる。南から北に向かって展開し、全体の3分の2が終わった。

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