「LINE WORKS OCR」の注文書特化型AI-OCRが「Autoジョブ名人」と連携を開始

ビジネス現場のコミュニケーションツール「LINE WORKS」を提供するLINE WORKSは、業務プロセスの自動化・効率化を支援するユーザックシステムが提供するRPA「Autoジョブ名人」と、LINE WORKSが提供する「LINE WORKS OCR」の注文書特化型AI-OCRが連携したことを発表した。これにより「Autoジョブ名人」の新機能「Pixis OCR」として、ユーザックシステムより提供開始される。

今回の連携は、取引先ごとに体裁や費目の名称が異なることから、手作業が余儀なくされ、多くの人手がかかる受注業務の飛躍的な効率化を目的とし、受注業務を完全自動化するRPAを目指し、Autoジョブ名人の新機能Pixis OCRが開発された。

これまで受注業務の自動化に取り組む企業は多かったものの、人手をかけずに完全に自動化するには、現場においてペーパーレス化が進んでいないことや、一般的なOCRでは注文書の読み取りがうまくいかないなど、いくつかの課題をクリアする必要があった。そこで、取引先が異なる注文書でも、事前設定不要でAIによって注文書の必要項目を読み取り、項目分類まで自動で行うことができるLINE WORKS OCRの注文書特化型AI-OCRと、RPAのAutoジョブ名人を組み合わせたことにより、受注業務の完全自動化を実現した。

受注業務を行う企業は、本サービスを利用することで、これまで人手がかかっていた人的リソースを別の作業に有効活用することができるため、企業の生産性が向上し、売上向上につながる。

連携の背景

人の代わりにPCなどで行う業務を自動化してくれるRPA(Robotic Process Automation)は、業務の効率化や自動化を促進し、バックオフィス業務を中心に多くの企業で取り入れられている。基幹システムやほかのツールなどとも連携がしやすく、人がやる作業を削減し、人が集中すべき作業にリソースを充てやすくなる。ユーザックシステムのRPAであるAutoジョブ名人も多くの導入実績があり、中でも受注業務の自動化に取り組んだ企業の導入効果は高いものがある

しかし、受注業務の現場では、いまだFAXなどの紙書類などが残っているケースも多く、RPAで業務を自動化するには紙書類をデータ化するというひと手間が必要となる。さらに、その紙書類のデータ化に一般的なOCRを利用する場合、取引先によってフォーマットがバラバラで異なる種類が多い注文書を読み取るために、フォーマットごとに事前設定や項目を分類する作業なども発生するので、受注業務の領域では事前作業をなくすことが難しいケースがあり、完全に自動化することが難しいものとされていた。

こういった事前作業をなくし、ペーパーレスと業務の完全自動化を同時実現し、受注業務における業務効率化や人的リソースの確保に貢献するために、今回、Autoジョブ名人とLINE WORKS OCR 注文書特化型を連携し、Pixis OCRが開発され、受注業務を完全自動化するRPAを実現することができた。

サービスの詳細

今回の新機能はPixis OCRのAutoジョブ名人の最新バージョンの中で提供される。

Autoジョブ名人の最新バージョンは、DX推進を加速させるRPAで、業務自動化による成果の可視化、社内共有や横展開を支援するクラウドプラットフォーム「Pixis Cloud」に連携される。「Pixis OCR」はこのプラットフォームに内包されており、受注業務の自動化においては、別途AI-OCRを契約する必要なく、利用することが可能。

「Pixis OCR」の特徴

Pixis OCRは、LINE WORKS OCR 注文書特化型を連携し、Autoジョブ名人最新バージョンにもっとも適したかたちでカスタマイズされ、新機能としてリリースされた。

注文書に記載される一般的な項目はAIへ学習済みなので、取引先によって異なる注文書ごとのレイアウト設定は不要。さまざまなフォーマットの注文書であっても、AIが必要項目名などの文字の読み取りだけでなく、項目の分類まで行いデータ化する。OCRによくある、取引先が増えたら、読み取る帳票のレイアウトを作成するという手間がないため、人手のかかる業務が自動化され、さらにデータ化された注文書データは、基幹システムなどへ連携することができる。

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