シェラトンホテル、大中華圏100カ所目が開業 甘粛省蘭州市

 

シェラトンホテル、大中華圏100カ所目が開業 甘粛省蘭州市

湖北省武漢市にあるシェラトンホテルでテーブルクロスを交換するスタッフ。(資料写真、武漢=新華社記者/肖芸九)

 【新華社上海7月10日】ホテル大手の米マリオット・インターナショナルは1日、傘下ホテルブランド「シェラトン」のグレーターチャイナ(大中華圏)100カ所目となる「シェラトン蘭州安寧」を甘粛省で開業した。大中華圏はシェラトンにとって、「アメリカ・カナダ」市場に続き、世界で2番目にホテル数が100カ所を超えた市場となり、中国市場が引き続きそのポテンシャルを発揮し、世界的な多国籍企業が中国事業の展開を強化していることを示した。

 シェラトンの甘粛省進出は今回が初めてで、蘭州でのホテル開業はマリオット傘下ホテルで初となる。マリオットグループにとっても、甘粛省ホテル産業の発展にとっても、先駆的な意義を持つ。

 同ホテルに出資する電線・ケーブル企業の衆邦電纜集団によると、ホテルのある「国貿中心大厦」は延べ床面積が27万平方メートル、総投資額が18億元(1元=約22円)に上り、客室は約700室ある。蘭州は、科学技術と文化が集まる安寧区に、グレードの異なる四つのホテルを開業し、ホテルとサービスの複合施設の立ち上げる計画という。同市の開放レベルとビジネス環境の向上を図る。

 マリオット・インターナショナルの毛怡氷(もう・いひょう)大中華圏総裁は、蘭州「初」の系列ホテルとして、シェラトンは国貿中心の客室の半数を占めると紹介。その上で、マリオットグループの巨大な世界的ネットワークと会員層を頼りに、蘭州に引き続き投資を呼び込み、甘粛ないし周辺地域の文化・観光産業と関連サービス業の発展に、新たな推進力を与えることになると述べた。

 1974年開業の「シェラトン香港ホテルズ・アンド・タワーズ」は、シェラトンの中国第1号ホテルで、マリオットグループの中国進出の出発点でもある。シェラトンブランドの「100カ所到達」は、マリオットが中国事業を50年間展開してきた証拠であり、世界的なホテル大手が中国経済、特に文化・観光サービス産業と共に歩んできた縮図でもある。

 マリオットの鄧穎欣(とう・えいきん)大中華圏ハイエンドブランド・マネジメント担当は「世界には現在、営業中のシェラトンホテルが437カ所あり、うち100カ所は大中華圏にある。また、開業準備中の93カ所のうち、半数以上に当たる53カ所も大中華圏にある」と紹介した。

 マリオットグループが中国で運営するホテルは、2018年から23年の6年で17年の2倍に増え、現時点で550カ所に迫る。23年は過去最多となる60カ所近くのホテルが新規開業し、22年から7割増えた。この60カ所近いホテルの8割が高速鉄道沿線に建てられ、三線都市(地方の主要都市)や四線都市(地方の中小都市)のホテルは増加基調にある。これは、中国のホテル消費がこれまでの一線都市(北京、上海、広州、深圳の4都市)、二線都市(省都など地方の中核都市)から地方の三、四線都市へと広がりつつあることを示している。

 毛総裁は「中国本土の消費の回復と拡大は喜ばしいことである。中国市場は今後も、マリオットのグローバル事業をけん引する重要な役割を担うだろう」と述べた。

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