ジューシーやイナムドゥチ…プロのレシピで作った琉球料理を試食 味の伝承目的に社員向け講座 読谷村

年中行事の琉球料理について説明する松本嘉代子さん=6月21日、読谷村地域振興センター

 【読谷】沖縄ハム総合食品(沖ハム、長濱徳洋社長)は6月21日、読谷村地域振興センターに琉球料理研究家の松本嘉代子さん(85)=写真=を招き、社員を対象に座学講座「次世代へ伝えたい琉球料理」を開いた。沖ハムでは調理に時間のかかる琉球料理を手軽に楽しんでもらおうと、レトルト商品を販売し、普及活動に取り組んできた。職員が本格的な琉球料理を学ぶことで今後の商品開発や「味の伝承」に役立てようと昨年から年に1度開催している。

 社員らは、松本さんのレシピで作られたジューシーやイナムドゥチ、ミヌダル(黒肉)、芋くじアンダーギーを試食し、本格的な琉球料理の味を楽しんだ。旧暦行事で食べられる結び昆布や赤いかまぼこ、ポーポーやチンビンなど年中行事の食べ物についての文化や調理方法も学び、知識と理解を深めた。

 沖ハムは琉球料理のユネスコ無形文化遺産登録に向けて支援活動を行っている。長濱徳勝会長は「琉球料理の世界遺産登録は県経済の活性化にもつながる。若者が積極的に学んでうちなんちゅの食文化に誇りを持ってほしい」と呼びかけた。

 新入社員の大城恋(れん)さん(22)は「旧暦行事がこんなにあると初めて知った。行事とその日に食べられる料理を学び、琉球料理への理解を深めたい」と話した。(中部報道部・又吉朝香)

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