HRMOS、社員のスキルや経験を可視化し人材配置をAIで行う「社内版ビズリーチ」提供へ

ビズリーチが運営する「HRMOS(ハーモス)タレントマネジメント」は、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」で培った検索・マッチングの技術やノウハウを社内の異動・登用に応用し、適した人材配置を可能にする「社内版ビズリーチ」の提供開始を発表した。提供時期は2024年8月上旬より。

「ビズリーチ」のノウハウを社内の異動・登用に応用した「社内版ビズリーチ」

社内版ビズリーチでは、HRMOSタレントマネジメントに社内のポジションと社員のデータベースをそれぞれ構築する。可視化された「社内ポジション」と社員の「社内レジュメ」のデータをもとにマッチングを行うことで、適した人材配置を可能にする。社内版ビズリーチによる異動・登用は、対象となった社員にとっても透明性が高く、スキル・経験を踏まえた配置を図ることができるため、異動・登用によるモチベーションやエンゲージメントの低下を軽減するとともに、離職防止やパフォーマンスの最大化が期待できる。

なお、社内版ビズリーチは、日系大手企業の人事・採用に関わる責任者とともに開発を行った。

特徴と機能

社内版ビズリーチは、社員のスキル・経験やポジション要件の可視化、社員のスキル・経験を踏まえた最適な人材配置を可能にする5つの機能からなる機能群を有する。

1.ポジション管理

適した人材配置を可能にするため、ポジション要件を一元管理・運用。ポジションの登録を起点に、候補者を含む社員のアサイン、ポジションの充足状況のモニタリングが可能に。ポジションごとの管理や部署などの組織だけでなく、職種や役職などの単位での運用や分析にも対応している。

2.社内レジュメ自動生成(特許取得済み)

生成AIを用いることで、社員の数年分にわたる成果や経験を数分で「社内レジュメ」として文書化。HRMOSタレントマネジメントに登録されている入社前の経歴・入社後の異動歴、目標や実績などをもとに、社員のキャリアサマリや保有スキルがレジュメの形式で要約される。

3.社内ポジション自動生成(特許取得済み)

「この社員のポジション要件を言語化したい」というニーズに対応した機能で、たとえば社員Aさんを選択すると、Aさんの経歴データや保有スキルから職務要件を作成することが可能に。そのほかにも、現在のポジション名・職種・スキルを入力することで、ポジション要件が自動で言語化され提案される。

4.タレント検索(提供開始時はβ版、特許出願中)

生成AIを用いることで、「データ分析に強い人」「Bさんみたいな人」のような自然な言葉と、特徴の近さから社内のマッチングする社員を検索できる機能。条件に合致する社員を一覧化し、マッチ度とともに、マッチするスキルやポイントなどを社員別に表示する。

5.社内公募(※)

社内公募を行う際に、社員のみが閲覧可能な求人を作成できる機能。外部採用と同じフォーマットや手順で社内向けの求人が容易に作成でき、IP制限をかけることでセキュアな環境で管理が可能になる。

※「社内公募」機能の利用には、別途HRMOS採用の契約が必要

ビズリーチ HRMOS事業部 事業部長 小出 毅氏のコメント

近年、中途採用が広がりを見せるなか、企業と社員の関係性も大きく変化しています。これからの企業には「社員に選ばれ続ける」ための組織運営が不可欠となっており、社員のキャリアにとって最適な異動・登用ができないか徹底的に検討するという姿勢が重要です。キャリアの選択肢として、社内のポジション要件が可視化・共有されていれば、社員のモチベーションも高まります。これは離職の防止策として有効であることはもちろんですが、人的資本経営の観点からも社員の望むキャリアを提示することがこれからの企業に求められるのではないでしょうか。

今後、人材の差別化が事業の差別化の源泉になってくるのは間違いありません。HRMOSは社内版ビズリーチの提供を通じて、企業の事業成長を支える優秀な人材に長く選ばれ続けるための組織運営の実現を支援します。

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