選挙の敗者の“お手本”スピーチ、国民・玉木代表が紹介「品格と敬意」 ネットも感激&逆ギレに苦言

国民民主党の玉木雄一郎代表が10日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、英国議会でのスピーチを紹介した。英国では4日に下院(定数650)総選挙が行われ、最大野党の労働党が半数を大きく超える400議席超を獲得した。スナク氏が率いる保守党は下野することになり、14年ぶりの政権交代となった。労働党のスターマー党首は5日、首相に就任し、新たな内閣が発足した。

玉木氏は「敗者の勝者へのスピーチ。品格とともに民主主義への敬意がある。」とコメントし、スナク氏のスピーチの動画を掲載した。動画に掲載されたスナク氏のスピーチ全文は以下の通り。

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まずは首相、選挙での勝利おめでとうございます。首相が容易ならざる責務を負うにあたり、彼とその家族に向け、議場にいる全員が幸運を祈っております。
われわれのする政治においては激しく議論を戦わせます。首相とわたしのここ6週間の論戦がまさにそうでありました。
しかし、お互いへの敬意は常に抱いております。
この議場においてどのような意見の相違があろうとも、ここにいる一人一人が自分の選挙区民と国に奉仕し、自分が誇りを持って信じる主義主張を実現させようという熱意に動かされてここにいるのだということを、忘れることは決してないでしょう。
そしてここにいる新旧すべての議員のみなさん、ようこそわれらが議会へ。そして、選挙での勝利おめでとうございます。選挙区民に選ばれてここに送られることは、最高の名誉かつ特権であり、また最大の責任でもあります。ここにいる全員がその期待に応えようと努めるでしょう。わたし自身もノースヨークシャーの選挙区民を、これまでのように代表することを楽しみにしております。
そして、わが保守党の議員たちへ。まずはわれわれと同席していない仲間たちへのメッセージを伝えます。
すみませんでした。
14年間、政権に就いた後で、保守党を再建することが重要になります。今は国王陛下の野党という極めて重要な責務を、その名に恥じぬようしっかり成果を上げ、また謹んで引き受けていくものです。
失われた信頼を回復するということは、国民がわれわれ野党に期待することを成し遂げる機会であると認識することから始まります。われわれがやるべきことは新政権を監視することです。
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考え方が異なる相手であっても、敬意を持ってたたえる言葉にネットも感動。「カッコ良すぎる。なんか日本がダメとは言わないけどダサくなってきたわ」「潔くてかっこいい負け方をすると、次に勝てるんですよね。」「応援したい負け方とそうでない負け方がある。」「少年野球の子供たちだってこのくらい言うよ?落選して逆切れしている方やその支持者の方は、選挙だけでなく子供たちにも負けてるよ」などとコメントが寄せられた。

(よろず~ニュース編集部)

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