報告書で示された黄岩島海域のサンゴ礁。（資料写真、北京＝新華社配信）
【新華社北京7月10日】中国生態環境部は10日、記者発表会を開き、南中国海の黄岩島海域で実施した生態環境調査の評価報告書を発表し、黄岩島海域の環境は良好で、サンゴ礁の生態系は健全だと報告した。
生態環境部傘下の華南環境科学研究所、国家海洋環境モニタリングセンター、珠江南海局モニタリング・科学研究センターなどが5～6月に黄岩島海域で体系的な調査を実施した後、中国科学院傘下の研究所、広西大学傘下の実験室と協力して黄岩島海域に関する過去のデータを評価・分析し、共同で報告書にまとめた。
10日、中国生態環境部が開いた黄岩島海域の生態環境調査に関する評価報告書の記者発表会。（北京＝新華社記者/張玉薇）
報告書によると、黄岩島海域の海水の水質と海底堆積物の品質の等級はいずれも最高ランクの「1類」で、魚類サンプル中の重金属や石油炭化水素など汚染物質の残留量は全て評価基準の制限値を下回っていた。海水、海底堆積物、魚類サンプルのいずれからもシアン化合物は検出されず、海面浮遊ごみの密度も非常に低い水準にあった。
黄岩島の造礁サンゴ群集は、海水温度の上昇に対する良好な抵抗力と耐性を示した。地球温暖化が進む中、黄岩島は南中国海の造礁サンゴと関連種に重要な生息地と避難所を提供することができる。
報告書は黄岩島について、海南省三沙市の中沙大環礁の南寄りの東に位置し、中国の漁民の伝統的な漁場で、天然の避難港であるとともに、南中国海の海洋生物の多様性を守る重要な生息地でもあり、極めて重要な戦略的地位と生態価値を持つと指摘した。
10日、中国生態環境部が発表した黄岩島海域の生態環境調査に関する評価報告書の中国語版（右）と英語版。（北京＝新華社記者/張玉薇）
10日、中国生態環境部が発表した黄岩島海域の生態環境調査に関する評価報告書の中国語版（左）と英語版。（北京＝新華社記者/張玉薇）
黄岩島海域で生態環境調査を行うダイバー。（資料写真、北京＝新華社配信）
報告書で示された黄岩島海域のサンゴ礁。（資料写真、北京＝新華社配信）
報告書で示された黄岩島海域の造礁サンゴ群集の優占種ヘラジカハナヤサイサンゴ。（資料写真、北京＝新華社配信）
報告書で示された黄岩島海域の無節サンゴモ。（資料写真、北京＝新華社配信）
報告書で示された黄岩島海域に生息するシャコガイ。（資料写真、北京＝新華社配信）
報告書で示された黄岩島海域の造礁サンゴ群集の優占種コブハマサンゴ。（資料写真、北京＝新華社配信）
報告書で示されたウミトサカ目の個体。（資料写真、北京＝新華社配信）
報告書で示されたアオサンゴ。（資料写真、北京＝新華社配信）
