開通前 事故備え訓練 川舟トンネル 消防や警察が連携確認【西和賀】

川舟トンネル内で訓練に取り組む参加者

 県が西和賀町沢内字川舟地内で整備を進めていた主要地方道花巻大曲線の小倉山2工区の未供用区間(約1・5キロ)は、8月4日に開通する。開通を前に、同区間にある川舟トンネル内で10日、県、消防、警察の関係者が乗用車同士の正面衝突事故を想定した防災訓練を行い、連携を確認した。

 花巻市と同町を結ぶ花巻大曲線は、物流や産業振興、防災、地域間交流を支える重要な道路。道幅の狭さやカーブの多さなどから車両の擦れ違いが困難なため、2002年度から同トンネルを含む計画延長約2・4キロの同工区の道路整備事業を進めてきた。

 主要構造物である延長1034メートルの同トンネルの掘削は20年11月に開始し、21年に貫通。同工区の整備により、現道と比べ時間が約3分短縮されるほか、安全性の向上や物流の効率化などが期待される。

 同日は県南広域振興局花巻、北上両土木センター、北上署、西和賀消防署などから約40人が参加。トンネル内で乗用車2台が絡む事故と車両火災が発生したとの想定で、救助、交通規制、通報、初期消火などの各訓練に取り組んだ。

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