●文:月刊自家用車編集部
ヤリスクロス:最新値引き額/納期情報(2024年7月)
- 車両本体目標値引き額:16万円
- 納期の目安:6か月以上
- リセール予想:B-
認証問題の不正の影響で2024年6月下旬に出荷を停止。現時点では販売もストップしている状況だ。
もっともその前から納期は遅れ気味で、ガソリン車もハイブリッド車も6か月以上を目安としていたが、今回の販売停止の影響で納期はさらに遅れてしまう可能性が高い。
商談時のライバルは、キックスやWR-Vが競合相手になるが、圧倒的な人気を背景に、販売スタッフの反応は少し薄め。商談がある程度進んできたら、資本系列の異なるトヨタディーラーを競わせる“同士競合”は絶対にやるべし。付属品を含めた値引き額が20万円以上となったら特上クラスだ。
ヤリスクロス:モデル概要
ベースとなったハッチバックのヤリスと比べると、車両重量は100kg以上重くなるが、ヤリスの弱点だった後席と荷室のスペースを拡大したこともあって、実用性を大幅に強化。さらにこなれた価格設定もあって、2020年8月のデビュー以来、爆発的に売れ続けているモデルだ。
パワートレーンは、1.5LのガソリンNAと1.5Lのハイブリッドの2タイプを設定。ハイブリッド車は電気式CVT、ガソリン車はCVTが組み合わされる。どちらもベースエンジンに高出力/省燃費に優れた3気筒のダイナミックフォースエンジンを採用したこともあって、このクラスとしては卓越した性能が与えられているが、とくに燃費性能は、他のライバル勢の追随を許さない高い実力を持つ。ハイブリッド車はもちろん、ガソリン車でもリッター20km前後の燃費を叩き出すことが可能だ。
ヤリスクロス:スタイリング&パッケージ
ヤリスクロス:インパネ内装&シート
ヤリスクロス:パワートレーン
ヤリスクロス:モデル変遷
― [初期型] 2008年8月:ヤリスクロス発売
パワートレーンは1.5Lガソリン車と1.5Lハイブリッド車を選択可能。駆動方式はFFと4WDを用意。グレードはガソリン車が4タイプ、ハイブリッド車が3タイプを設定。当時の月販目標台数は4100台とされていた。
― [新グレード追加] 2022年7月:GRの“走りの味”をプラスした「GR SPORT」と、アグレッシブさを強調した「Z “Adventure”」を追加
一部改良に伴い、2つの個性が異なるグレードを追加。
まず1つめは、TGR(トヨタ ガズー レーシング)が展開するスポーツカーシリーズ・GRのエッセンスが注がれた「GR SPORT」を追加。専用内外装による差別化のほか、ボディ剛性強化/足まわりのチューニング/パワートレーンの改良により、走行性能も向上している。価格はガソリン車が236万7000円、ハイブリッド車が275万円、駆動方式はFFのみ。
2つめは、専用バンパー(フロント/リヤ)/ルーフレール(シルバー)/専用シート表皮(合成皮革[サドルタン]×ツイード調ファブリック[ブラック])を装備した「Z “Adventure”」を追加。
― [最新型] 2024年1月:一部改良を実施。内外装の変更と安全装備の充実が図られた
GR SPORTを除くグレードは、アッパーグリルのパターンをよりSUVらしくした力強いデザインに変更。ほかにも最新のディスプレイオーディオが搭載されている。
また、トヨタセーフティセンスも最新仕様にアップデート。プリクラッシュセーフティの検出対象範囲を、交差点での出合い頭時の車両や自動二輪車に拡大されている。
価格は190万7000円~315万6000円。