プロセスを味わい尽くした奇跡のお産

左から安藤さん(湘南つむぎ助産院)、若山さん、私、夫と三男、田中先生(KEI助産院)

夫と4人の子どもがいます。2人は病院、1人は助産院で産み、会陰が痛く苦い経験に。4人目妊娠時、会陰が裂ける覚悟はしつつも諦めきれず…。

幸いにも、会陰保護講座をしている広島の助産師・田中敬子先生と話ができ、そこで出たのが自宅出産という選択肢。けれども当時は近くに自宅出産をサポートしている助産師さんもいなく、叶いませんでした。

尊敬するアメリカのバースドゥーラ・若山貴代さんに相談すると、「お産は特別じゃなく日常なの。自宅でも産めるよ。助産師さん現れるよ」と言われました。

その晩、田中先生と、会陰保護講座を受けている助産師の安藤千晶さんと3人でオンラインミーティング。

安藤さんから「実は開業して自宅出産を始めます」と聞いた瞬間、「第1号になりたい」と言っていました。田中先生からは「予定日前後は東京滞在中なので、呼ばれたら行くよ」とのありがたい発言も。翌日わが家を訪れてくれた安藤さん。真っ先に覚悟を決めたのは夫でした。

出産前夜は不安に襲われ、家の中をぐるぐる歩いたり泣きじゃくったり…野生化する元来のお産の感覚から、翌日は順調に本陣痛へ。

安藤さんと田中先生に見守られ、心地良い感覚に覆われました。陣痛の合間はうつらうつら。幼い頃の満たされなかった感情やお産への恐怖など潜在意識と顕在意識の淵をダンスしているよう。主人とはハグやキスをしながら陣痛を堪能。そのうち一気に陣痛が進み、破水を確かめようと四つん這いになった途端に頭が…。というわけで、三男無事誕生!

プロセスに満たされどうでもよくなっていた会陰ですが、裂けませんでした。感情が満たされて叶った気持ちのよいお産。バースドゥーラと助産師というお産のプロたちに支えられ、奇跡的に生まれた命のドラマ。主役を演じられて、光栄でした!

産婦・柏木法子

KEI助産院 広島市中区東白島町15-8

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