佐伯市にクラフトビールを楽しめるブルワリー 13日オープン「地元の方に愛してもらえるように」【大分県】

市内初のクラフトビールブルワリーを立ち上げた河野さん(左)と宇目産和紅茶を使ったクラフトビールを企画した阿草さん=佐伯市大手町のオーラン・クラフトブルワリー

 【佐伯】佐伯市大手町に13日、クラフトビールを楽しめる市内初のブルワリー(小規模醸造所)がオープンする。尺間嶽(だけ)麦酒社長の河野俊祐さん(31)が立ち上げた。まずは2種を提供し、秋口には宇目産和紅茶を使ったタイプも加わる予定。河野さんは「新しい文化として楽しんでもらえる場になれば」と張り切っている。

 店名は「オーラン・クラフトブルワリー」。地ビール専門のスタンドパブ(立ち飲み)で、コミュニティーカフェ「KIISA(キーサ)」の1階にある。

 河野さんは市内鶴岡町出身で実家は老舗の尺間嶽酒店。3年前に大阪からUターンした際に船頭町エリアの知人から「クラフトビールをやってみない」と誘われた。酒に関する仕事を考えており、大阪在住時にクラフトビールにはまっていたこともあり、出店を決意。免許取得や資金集め、くじゅう高原開発公社(竹田市)でノウハウなどを学び、実現にこぎつけた。

 今年3月、開店準備に取りかかろうとした際、宇目産和紅茶のクラフトビールを企画した地域おこし協力隊員の阿草祐己さん(45)と知り合った。市外での製造に頼らざるを得なかった阿草さんの「佐伯でビールを造りたい」の思いに共感。今月中に仕込みを始め、8月末のビアフェスティバル(道の駅宇目)でのお披露目、その後の販売を目指している。

 店は平日午後5時~同10時、土、日曜と祝日は正午~午後10時までで月曜定休。しばらくはフルサイズ(500ミリリットル)を千円と1100円、ハーフサイズ(265ミリリットル)を600円と700円で提供する予定。

 昔は「ビールが苦手だった」という河野さん。「大阪でクラフトビールを飲んでうまいと感じた。衝撃体験だった。自分が飲めるクラフトビールなら苦手な方にも楽しんでもらえるはず。地元の方に愛してもらえるクラフトビールにしたい」と話した。 

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