中国、フィリピンに座礁軍艦撤去を要求 仁愛礁の生態環境に懸念

中国、フィリピンに座礁軍艦撤去を要求 仁愛礁の生態環境に懸念

記者会見に臨む中国外交部の林剣報道官。(北京=新華社配信)

 【新華社北京7月11日】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は10日の記者会見で、南中国海南沙群島の仁愛礁にフィリピンが不法に座礁させている軍艦がサンゴ礁にもたらす影響について自然資源部の関係機関がまとめた報告書にフィリピン側が「中国がサンゴ礁を破壊している」と反発したとの質問に、中国はフィリピンに座礁軍艦を撤去し、生態環境の破壊を避けるよう求めると答えた。

 林氏は次のように述べた。仁愛礁は中国南沙諸島の一部である。中国は一貫して南沙諸島のサンゴ礁と島・礁周辺の海洋環境を非常に重視し、確実な措置を講じて保護してきた。中国が発表した報告書は、仁愛礁のサンゴ礁生態系破壊の主な原因がフィリピン軍艦の不法な座礁と関連活動にあると明確に記している。これは客観的な事実と科学的調査に基づく結論である。中国はフィリピンに対し、仁愛礁で不法に座礁させている軍艦を撤去し、仁愛礁の生態環境の持続的破壊を避けるよう求める。

 フィリピン政府が中国側の非難を受け入れず、中国が土砂やサンゴを掘削して海洋環境を破壊したと主張したとの質問には次のように答えた。

 先ほども説明したが、中国は一貫して南沙諸島のサンゴ礁と島・礁周辺の海洋環境を非常に重視し、確実な措置を講じて保護してきた。中国の関係部門が新たに発表した南中国海黄岩島海域での生態環境調査評価報告も中国が黄岩島海域の生態環境保護活動を一貫して非常に重視していることを示している。今回発表された調査評価報告によると、黄岩島海域の生態環境は良好で、中国が海洋生態環境保護で収めた前向きな成果を十分に体現している。

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