平和祈念像を清掃 隅々まで丁寧に 8月9日の式典に向け 長崎

長崎原爆の日に向けて清掃される平和祈念像=長崎市、平和公園

 長崎市は10日、長崎原爆の日(8月9日)を前に、松山町の平和公園内にある平和祈念像を清掃した。委託を受けた作業員が高所作業車に乗り、像の顔や指の間などを隅々まで拭き上げた。
 毎年この時期に清掃しているが、1年間で鳥のふんなどの汚れが付くという。作業員はこの日、祈念像前で献花と黙とうをして作業開始。塗装が剥がれないように高圧洗浄機の水圧を調整しながら水を吹き付け、像の顔や手などをタオルやモップで丁寧に拭いた。
 作業を請け負った旭建装(同市)の現場責任者、末永康浩さん(33)は「像は長崎の平和の象徴。きれいになった像を多くの人が見て、世界平和を祈ってほしい」と語った。
 祈念像は青銅製で、南島原市出身の彫刻家、故北村西望氏が制作した。原爆投下から10年後の1955年8月に完成。高さは台座を含めて13.6メートルある。

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