「セルフ足裏お灸」で雨の日の頭痛やだるさをスッキリ!煙が少ない商品も

雨の日や夏の日のだる重には、お灸がバツグンに効く(写真:shimi/PIXTA)

「雨が降ると、脚がむくむ、体が重だるい、頭が痛い……こんな症状を感じる方は少なくありません。また、これから本格的な猛暑を迎え、冷房冷えや夏バテが気になる方も多いと思います。そこでこの時季に、ぜひ女性の皆さまにおすすめしたいのが『お灸』です」

こう話すのは、『疲れた体と心をリセット! 限界ズボラゆるトレ大全』(KADOKAWA)の著者であり、ストレッチや多様な健康情報を発信している、漫画家・イラストレーターのいしかわひろこさんだ。

そもそもお灸は、もぐさを燃やしてツボに熱を与えることにより、体の症状を緩和する漢方の治療法。

漢方では、雨の日に起こる不調を「湿邪」と呼ぶ。適度な水分は、健康な体を維持するのに必要なものだ。しかし、多湿で汗をかきづらい時季、必要以上に水分が体にたまると、むくみなどの不調が起こる。また、雨が続くと、低気圧のために自律神経が乱れ、頭痛も起こりやすくなる。

「私がお灸に出合ったのは2年前。当時、梅雨から夏にかけての脚のむくみやだるさ、頭の重さに悩まされていました。そんなときにお灸の先生のアドバイスをうかがう機会があり、そこから『セルフお灸』に親しむことに。実際にお灸を試したあとは、体が爽快になっただけでなく、むくんでいた下半身がスッキリ! キツかったパンツがするりとはけて感激しました。以来、お灸はこの時季には欠かせないものとなっています」(いしかわさん、以下同)

一見難しそうなお灸だが、今は初心者でも手軽に試せる、台座灸の商品があるという。

「お灸には温度別に、ソフト・レギュラー・ハードという種類があります。初めてお灸を試す方や敏感肌の方には、設定温度の低いソフト(41~43度程度)がいいでしょう。レギュラーは、もう少し熱めの43~45度程度です。なかでも私がおすすめしたいのが、『せんねん灸の奇跡』(セネファ)のソフトタイプですね。特に集合住宅だと、煙やにおいが気になりますよね。でもこのお灸は、もぐさを炭化して作られていで、煙もにおいも少ない商品なんです」

手順は、(1)台座の薄紙をはがす(2)台座を指先に貼り、もぐさに火をつける(3)火がついたら肌に貼り付け、3~5分おくだけ。初めての人は1日1回、1~3カ所ほどの使用をおすすめする。

何となく“チリチリピリッ”としてきたら効いているサイン。熱いと感じたら無理せずお灸を外しても大丈夫。

「お灸は、ツボを温めることで血行を促進します。めぐりがよくなり、体全体の水はけもよくなることで、湿気や気圧の変化による不調をやわらげてくれます。慣れれば取り扱いも簡単です」

特に、雨の日に試してほしいツボは、「失眠」だ。

「『失眠』は足のかかとの中央の少しへこんだところにあるツボです。ここは、下半身のむくみや冷えにバツグンに効果があるほか、不眠解消にもいいんです。体調によってお灸の刺激を感じるときと感じないときがあるので、失眠で効果が感じづらい場合は、『三陰交』というツボにお灸を据えてみてください。こちらは特に脚の血流をアップさせるため、むくみや冷えに効果的です」

三陰交は内くるぶしの突起から指幅約4本分の位置。ほかに、おへその下のツボは下腹部の冷えに効き目がある。

「夏冷えには、お灸のほかに、夏用レッグウオーマーと腹巻きもおすすめです。温かいのに暑くないのが魅力。むくみ解消ストレッチもぜひ一緒に行ってみてください。脚を前後に開きアキレス腱を伸ばすストレッチで、部屋の移動時にゆるく行えます」

「セルフお灸」を楽しんで、夏の不調に勝とう!

【PROFILE】

いしかわ・ひろこ

漫画家、イラストレーター。「運動は大嫌いだけど健康になりたい人」に向けたゆるトレをSNSで発信。多数の雑誌でも活躍中

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