「アーバンベア」対策へ 環境省がクマ駆除で市街地での銃使用可能方針

環境省はヒグマやツキノワグマなどのクマ類に対して、市街地で銃の使用を可能とする法改正を行う方針を決めました。

クマを含む鳥獣の保護や管理について定めた鳥獣保護管理法では、市街地に出没したクマへの猟銃の使用が原則禁止されています。緊急時には別の法律に基づいて警察官がハンターに発砲を命令するといった方法などで対応していますが、解決まで時間がかかるなどの課題があります。

しかし、道内では3年前に札幌・東区で4人が襲われるなど、「アーバンベア」と呼ばれる市街地近くに出没するクマの増加が指摘されていて、環境省は法改正が必要だとして検討を進めていました。

今月8日に開かれた専門家による検討会では①人身被害の恐れが現に生じている場合②建物内にクマが入り込む場合③住宅街で箱わなによりクマを捕獲した場合のいずれかに該当すれば猟銃による殺処分を認めるとする改正案をまとめました。現在は禁止されている夜間の猟銃使用を可能とすることも検討します。

環境省は早ければこの秋の臨時国会に法案を提出し、年内の改正を目指します。

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