犬が『歯磨きを嫌がる』ときの対処法3つ うまくできない原因やスムーズに行うポイントまで

犬が「歯磨きを嫌がる」ときの対処法

歯磨きって嫌がりますよね。12年、毎日歯磨きをしていたって、毎日嫌がります。歯磨きを嫌がらなかった日はないと思います。

それでも毎日続けてきたことで、歯をグッと噛みしめて口を開こうとせず、頑なに歯磨きをさせようとしなかった愛犬も、今ではあーんと口を開いていてくれますし、1度に全ての歯を磨くことができます。

先住犬も合わせると、29年、毎日愛犬たちの歯磨きをしてきました。歯磨きができなくて口臭や歯石に悩む飼い主のみなさんのお役に立てる対処法を解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

1.歯や口の中をチェックする練習から始める

歯磨きしようとすると手を噛もうとする、という話をよく耳にします。歯磨きという言葉を聞いただけで、飼い主が歯ブラシを手に持つだけで、逃げ回ったり唸り声を上げたりするようです。

無理強いすると、どんな犬も嫌がります。歯磨きは無理強いせず、磨かせてくれるまで根気強く練習することが大切です。

まずは、歯や口の中をチェックする練習から始めてみましょう。犬の唇をめくり上げて、歯茎や歯の状態を見ます。見せてくれるようになったら、指を入れたり、指で歯茎や歯に触れたりもしてみましょう。歯を磨くように指を動かしてみるのもよいと思います。

2.シートやガーゼで歯磨きをする

口の中に歯ブラシを入れるのは嫌がるけど、指を入れるのは嫌がらないというのであれば、シートやガーゼで歯磨きをしてみましょう。

歯磨きシートは指に巻き付けて使います。歯磨きガーゼは袋状になっていて、指にはめるだけのものがあります。

歯をグッと噛みしめて口を開こうとしないときは、歯の外側だけでも磨いてみましょう。慣れてくれば、歯の表面や内側まで磨けるようになるでしょう。

シートやガーゼを使って歯磨きをするときに注意したいのが、誤飲です。犬の口の中で指から外れてしまうと、犬が思わず飲み込んでしまうことがあります。

ガーゼよりも、シートの方が指に巻き付けやすいです。ギュッと巻き付けて歯磨きをし、外れそうになったらすぐに犬の口から出すようにしましょう。

3.色んなタイプの歯ブラシを使ってみる

これまで4匹の犬と1匹の猫の歯磨きをしていますが、歯磨きを嫌がる歯ブラシのタイプ、歯磨きを嫌がらない歯ブラシのタイプがあることが分かりました。

どのタイプの歯ブラシを好むかは、犬それぞれ違います。そのため、色んなタイプの歯ブラシを買い、歯磨きをしてみて、嫌がりにくいタイプの歯ブラシを見つけてあげることが大切だと思います。

360℃ブラシになっているスティック型の歯ブラシ

奥歯まで届きやすいです。360℃ブラシになっていることで、適当に歯ブラシを手に持っても歯磨きができます。口の中で持ち替える必要がない分、嫌がりにくいのだと思います。

ブラシの毛先が丸くなっているスティック型の歯ブラシ

毛先が丸いことで犬が痛がりにくく、歯磨きを嫌がりにくいです。ブラシの先が尖っていると汚れをかき出しやすい分、痛みが起こりやすいです。ブラシが切りっぱなしの平であるものは切断面の処理が不十分で、痛みが起こりやすく、歯茎を傷つけやすいです。

まとめ

犬が歯磨きを嫌がるときの対処法を3つ解説しました。

  • 歯や口の中をチェックする練習から始める
  • シートやガーゼで歯磨きをする
  • 色んなタイプの歯ブラシを使ってみる

あまりにも歯磨きを嫌がるため、歯磨きガムで対処していたこともありましたが、間違った対処法でした。歯磨きをせず、歯磨きガムで対処していたときは、歯石がびっしりつき、口臭もひどかったです。そして、肥満にさせてしまいました。毎日歯磨きガムを食べていたからです。

歯磨きガムは硬く、ストレス発散や歯磨きの補助にはおすすめできますが、丸飲みにも注意が必要です。そして、歯磨きとしては不十分です。

いきなり完璧に歯磨きができる犬はほとんどいません。嫌がって当然だと思います。ほんの少しずつでも構わないので、じっくり時間をかけて慣れていきましょう。

まだ歯磨きに慣れておらず、口臭や歯石が気になるときは、歯科検診を受けましょうね。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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