【ガーデニング】植えてはいけないシンボルツリー?管理が大変な庭木5選と対処法

《後悔しないシンボルツリー選び》どうしても植えたい人のために「対処法」も簡単に紹介します

家族と一緒に育つシンボルツリー、あなたならどのように選びますか?おしゃれ、お手入れ簡単など、人によって選び方はさまざま。

でも、せっかく植えるなら後悔したくない!という気持ちは誰もが持っているのではないでしょうか。

庭木の中には、成長が早くて大きくなりすぎる、繁殖力が強くて広がりすぎる、害虫がつきやすい、などの理由から避けた方がいいと言われるものがあります。知らずに植えてから後悔しないよう、この記事で確認しておきましょう。

今回は、植える前に知っておきたい、シンボルツリーにしたら素敵だけれど管理が大変な庭木5選を、参考価格とともにご紹介します。

どうしても植えたい方のために、管理方法も簡単にお伝えするので、参考にしてください。

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この記事で紹介する「植えてはいけないシンボルツリー?」

【写真1枚目/全6枚】我が家の顔「シンボルツリー」あなたはどんな基準で選ぶ?2枚目以降では「植えると後悔するかも知れない」管理が大変な庭木を紹介します
  • ミモザ
  • ユーカリ
  • ツバキ・サザンカ(ツバキ科)
  • サクラ(バラ科植物)
  • シマトネリコ

それぞれ、「大きくなりすぎる」「害虫がたくさん発生する」「繁殖力が強い」といった特徴があります。次でひとつひとつ詳しく見ていきましょう。

植えてはいけないシンボルツリー?大きくなりすぎる庭木2選

ミモザ[常緑中~高木]

「ミモザ」を庭に植えたい場合は、なるべく広い場所を確保しよう!

ミモザは、フサアカシアやギンヨウアカシアなどのマメ科アカシア属の総称。春に咲く黄色いふわふわの花と、シルバーがかった繊細な葉がおしゃれで、切り花やリースなどの材料にも使われる花木です。

ミモザは成長が早く、小さな苗を植えても数年で5mを超す大きさになります。高木のわりには根があまり深く張らず、枝がしなやかで横に広がる性質のため、強風で倒れやすい植物です。

ミモザを庭に植えたい場合は、なるべく広い場所を確保し、建物やフェンスから離して植え、支柱を立てましょう。毎年花後に強めの剪定をすると大きさを保ちやすくなります。

また、害虫も付きやすいので、殺虫剤を適切に使用しながら育てることが必要です。

※参考価格:550~2000円前後(3~3.5号ポット苗)

ユーカリ[常緑高木]

ユーカリを自宅で楽しみたい場合は、地植えせずプランターに植えるのがおすすめ

シルバーがかった葉がおしゃれなユーカリは、品種が多く葉形のバリエーションが豊富。「ポポラス」「グニ―」など、観葉植物として見かける品種もあります。リースやドライフラワーなどの材料として使われるほか、アロマやハーブティーの原料にもなっている、人気の植物です。

しかしユーカリも成長が早く、かなり大きくなる植物。自生地では100mほどの大木になる品種もあり、庭に植えると手に負えなくなる可能性が高いです。

ユーカリを自宅で楽しみたい場合は、地植えせずプランターに植えるのがおすすめ。成長が制限されるため、大きくなりすぎるのを防げます。年1回程度、春か秋に剪定と植替えを行い、サイズを保ちながら育てましょう。

※参考価格:350~1100円前後(3~3.5号ポット苗)

植えてはいけないシンボルツリー?害虫がたくさん発生する庭木2選

ツバキ・サザンカ(ツバキ科)[常緑中木]

生垣や目隠しとしても定番の庭木「ツバキ」には、危険な毛虫が集団発生します

ツバキやサザンカは、花が少なくなる冬に美しい花を咲かせてくれる貴重な花木。品種が豊富で、洋風のお庭に合わせやすい花もたくさんあります。シンボルツリーのほか、生垣や目隠しとしても定番の庭木です。

ツバキやサザンカをはじめとしたツバキ科の植物には、「チャドクガ」という危険な毛虫が集団発生します。チャドクガは卵~成虫まで細かい毒針毛を持っていて、毛虫自体に触れなくても、木に残っている毛や風で飛ばされた毛でもかぶれるという厄介な性質があります。

このためツバキ科の庭木を植えるのは、あまりおすすめできません。植えたい場合は、隣家や歩道から離れた場所に植え、毎年しっかりと木を消毒しましょう。また、5月頃と8~9月頃の卵や幼虫が発生する時期に葉の裏を観察し、卵や幼虫がいないか確認してください。

※ツバキ参考価格:1000~1200円前後(3~3.5号ポット苗)

サクラ(バラ科植物)[落葉高木]

サクラをシンボルツリーとして植えたいなら、なるべく大きくならない品種を

日本の春を象徴するサクラ。品種がとても多く、花形や花色のバラエティーが豊富です。庭にあれば外出しなくてもお花見ができるため、植えたいと考える方もいるでしょう。

しかし、サクラやウメをはじめとしたバラ科の植物は、害虫がたくさんつくというデメリットがあります。また、サクラの成長はそれほど早くないものの大木になる品種が多く、木が大きくなると落ち葉や花びらの掃除が大変です。近所のお宅の庭やベランダにも、落ち葉や花びらが入り込んでしまいます。

そのため、サクラを植えたい場合はなるべく大きくならない品種を選び、敷地の境界から離れた広い場所に植えましょう。成長期にはこまめに消毒し、毎年落葉期には剪定を行いながら育てることが必要です。

※参考価格:550~2500円前後(3~3.5号ポット苗)

植えてはいけないシンボルツリー?繁殖力が強い庭木1選

シマトネリコ[半落葉高木]

ナチュラル&爽やかな「シマトネリコ」は、花後に放置していると種が飛んで、近所のお宅に侵入するかも…

明るい緑色の小葉と繊細な枝が爽やかで、ナチュラルな印象のシマトネリコ。お庭や玄関横に1本あるだけでおしゃれ度がアップし、暑さに強く、樹形も整いやすいことから人気のシンボルツリーです。

しかしシマトネリコは成長が早いうえ、繁殖力が強い植物。雌雄異株ですが、雌株(花が咲く木)を植えている場合、花後に放置していると種が飛び、離れた場所からシマトネリコが生えてきます。近所のお庭に侵入してしまうことも珍しくありません。

シマトネリコをお庭に植えたい場合は、選べるようなら雄株を植えるのがおすすめ。雌株を植えた場合は、花後すぐに剪定を行い、実がつかないようにしましょう。シマトネリコは厳冬期以外いつでも剪定できるので、大きくなる前にこまめに剪定しながら育ててください。

※参考価格:350~2000円前後(3~3.5号ポット苗)

後悔しないシンボルツリー選びを!

お庭に植えると後悔するかもしれない、管理が大変なシンボルツリー向きの庭木5選をご紹介しました。

どんな木も苗木は小さいため、庭で育てられそうと思うかもしれません。しかし今回ご紹介した庭木たちは、大きく育つものや虫がつきやすいものなど、管理の手間がかかる植物ばかりです。

シンボルツリーを選ぶ機会はそう多くないもの。この記事を参考に、後悔しないシンボルツリー選びを楽しんでくださいね。

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