道路陥没、突然目の前に「穴」が出現…ドライブレコーダーがとらえた県道崩落の瞬間 ドライバーを救った「とっさの判断」とは?

記録的な大雨で出雲市大社町の県道が崩落し、今も日御碕地区は孤立状態となっています。
その崩落現場にあった1台のタクシーは、危機一髪で転落を免れました。
崩落に巻き込まれかけた緊迫の瞬間を、ドライブレコーダーが捉えていました。

9日夕方、日御碕に客を送ったあと、大社方面に向けて帰る途中のことでした。

左カーブを曲がった次の瞬間、突然目の前に大きな穴が。
道路の陥没に気づいたドライバーはとっさに左にハンドルを切り、山の斜面側へ車を寄せます。

側溝にタイヤがはまってしまいましたが、間一髪、崩落に巻き込まれずにすみました。

ドライバー
「すみません、道路が陥没しておりまして、ちょっと溝にはまりましたので助けてもらえませんか。御碕道路が陥没しています」

ドライバーはすぐさま無線で会社に連絡し、助けを求めます。

「車は通れません。(通れない?)はい。ちょっと車離れます、危ないですので。」

そういって一旦外に出たドライバー。
この時はまだ、運転席横の道路は崩落していません。
しかし、トランクから荷物を取った後再び運転席のドアを開けた時でした。

「うわっ!」

先ほどまであったはずの道路が崩落しました。
この時、危うくドライバーも転落しそうになったといいます。

その後、安全な場所で会社の車を待つドライバー。
その間、反対車線を日御碕方面に向けて走ってくる車に対し大きく合図をして、危険を知らせる場面も記録されていました。

タクシー会社に当時の状況を聞いてみると…

「とっさに左にハンドルを切って助かった。車から脱出する間も道路は崩れ続けていたので、右側に車をとめていたら一緒に落下していたかもしれない」

タクシーは10日、現場から引き揚げられ、現在修理に出しているということです。

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