【話題の軽量カセットボンベストーブ】ついに登場!「SOTOトライトレイルST-350」を実施用レポート

SOTOの新作はチタンを使用し軽量なカセットボンベ式ストーブ(撮影:morikatu)

日本国内で一番入手しやすい燃料は、カセットボンベではないでしょうか? 全国のコンビニエンスストアで入手できるため、私は燃料の持ち込みができない飛行機で移動する登山やキャンプでは、カセットボンベタイプのストーブを使用しています。鍋などのグループ調理をする際にも、ランニングコストが安く抑えられ、重心が低く安全に調理することができる利点もあります。

長所の多いカセットボンベストーブですが、キャンプ用が主流で本体重量が重い物が多く、寒さに弱い難点がありました。しかし今シーズン、SOTOからチタンを使った軽量なカセットボンベストーブが誕生したので、実際に使いながら紹介してみましょう。

■チタンを採用し軽量化、新型専用カセットボンベは低温にも強い

今年新発売されたSOTO「トライトレイルST-350」は、五徳兼足にチタンを採用し、重量は約135g。一般的なアウトドアガス缶(OD缶)を使った分離型ストーブと近い軽さを実現しています。

また、トライトレイル用に同時発売された特殊カセットボンベ「CB TOUGH」を併用することで、同社のアウトドアガス缶タイプのバーナーと同じ、マイナス5℃まで対応するようです。もちろん、SOTOレギュラーガス缶にも対応していますし、ボンベ内圧が低下しても安定してガスを供給するマイクロレギュレーターも搭載しています。

ちなみに「CB TOUGH」は、圧力の関係で現在使えるストーブはST-350のみのようです。

■定番「SOTO ST-310」との比較。手軽さがポイント

この新作を語るうえで外せないのが、キャンプシーンを中心に大ヒットしたカセットボンベタイプのストーブ「SOTO ST-310」です。ガス缶を直接連結したステンレスの4本五徳兼足を備え、非常に安定していることが特徴で、ストーブとガス缶を同時に移動できる手軽さも人気の秘密だと思っています。SOTO ST-350は、ST-310の使いやすさを残したまま軽量化させたモデル、ということができそうです。

■スタッキングを考えるのも楽しい

収納サイズは若干大きく、クッカーの中に収納したいときは組み合わせを考える必要があります。

トランギアのメスティンには若干大きく、少し蓋が浮く感じではありますが、収納することは可能です。同じ角形クッカーのパーゴワークスのトレイルポットS1200にはジャストサイズ。収納袋も付属するので、ガス缶とセットで持ち運ぶことも可能です。ちなみに輻射熱の関係で、直径19cmまでのクッカーがメーカー推奨サイズとなっています。

トレイルポットS1200にカップやカトラリーなどソロ用調理道具一式を収納

■アイデア満載の特殊カセットボンベ「CB TOUGH」

同時発売の特殊カセットボンベ「CB TOUGH」は、キャップの構造が面白い!

カセットボンベ缶は、ガスが出るノズルが押されないようにキャップを閉めて持ち運ぶ必要があるのですが、収納時にそのでっぱりが邪魔で、キャンプ中にキャップを紛失しやすい問題がありました。

このカセットボンベ用に作られた新しい形状のキャップは、収納時の出っ張りを最小限にし、紛失しないようにボンベの底にはめ込める仕様になっています。ユーザーの事を第一に考えた面白いアイデアだと思います。

■キャンプから登山まで幅広く使えるストーブ

この見た目のどっしりとしたシルエットが安心感があり、人気の秘密だと思う

重心位置が高いストーブは、ちょっとした不注意で倒す確率が増えてしまいます。実際に倒した経験がある方も多いのでは?

私は特にグループで調理する時は、事故を減らすために低重心のストーブを使用しています。SOTOトライトレイルは低重心で寒さに強く、キャンプから登山まで幅広く使用できるストーブだと思いました。

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