被災地を狙った悪質なリフォーム詐欺事件です。「屋根を修理した方がいい」などとうそを言い、およそ150万円をだまし取ろうとした疑いで11日、埼玉県の男が逮捕されました。福島県南相馬市などでは、リフォーム業者をかたる不審な訪問が相次いでいました。
「びっくりしたというか、信じちゃいましたね」
カメラの前で、戸惑う男性。2週間ほど前、南相馬市原町区に住むこの男性のもとを若い2人の男が突然、訪問したといいます。
不審な業者の訪問された男性「たまたま庭で私が作業していたら駆け寄ってきて、偶然、高いところで作業していたら『お宅の屋根、壊れていますよ』と」
男たちは「屋根が壊れている」と言い、修理を勧めました。
男性「一番高いところですね、あそこの並びですかね、そこを壊れていると言っていた」
男らは何もせずに立ち去ったといい、後日、男性が確認したところ、屋根は壊れていませんでした。
阿部正輝記者「ショッピングセンターから離れた南相馬市の住宅街。住民によると去年から住宅の屋根をめぐる不審な訪問が相次いでいます」
周辺では、去年からこうした不審な訪問が、相次いでいたといいます。
不審な業者の訪問を受けた女性「あそこからはしごをかけて登ったんですよ。そして、こっちの端っこがひらひらしているのが見えると。おかしいと思った」
そして、11日。
浦部智弘アナウンサー「いま容疑者の男が車から降りて来ました。警察に囲まれて署の中に入って行きます」
詐欺未遂の疑いで、埼玉県新座市の会社役員・水瀬泉こと田島拓巳容疑者が、逮捕されました。
田島容疑者は今年5月、南相馬市原町区の男性に「屋根の部品が飛びそう。修理した方がいい」などとうそを言ってリフォーム代の名目で、147万円あまりをだまし取ろうとした疑いが持たれています。
田島容疑者は匿名・流動型犯罪グループいわゆる「トクリュウ」のリーダー格とみられていて、南相馬市や相馬市で、同様の犯行を繰り返していたとみられています。
取り調べに対し、田島容疑者は「やっていない」と容疑を否認していますが、警察は共犯者や余罪についても、調べを進めています。
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