「どういう使い分け」「妙に丁寧」石丸伸二氏 『ワイドスクランブル』出演で見せた“仏の顔”に視聴者は困惑

7月4日の街頭演説の様子(写真・保坂駱駝)

7月11日放送の『大下容子ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系)に生出演した前広島県安芸高田市長で都知事選にも立候補した石丸伸二氏は、「同じ人物なの?」と疑ってしまうほど、すっかり“毒”が抜けた印象だったという。

「石丸氏は7月7日、『Mr.サンデー“七夕決戦”都知事選SP』(フジテレビ系)に出演した際に、元乃木坂46の山崎怜奈が公約について質問をすると『申し訳ないのですが、前提のくだりがまったく正しくないなというふうに感じました』とバッサリ。山崎が番組終了後、SNSに『あー怖かった』『色々若くてすみません』などと投稿すると、視聴者からは『石丸氏のパワハラではないか』などの投稿が相次ぎ、大きな反響を生みました。

さらに、日本テレビの配信番組「【都知事選ライブ】東京都知事選デジタル特番」では、国政進出を匂わせる石丸氏に社会学者の古市憲寿氏が『都知事選ってただの踏み台、売名行為だったのかなと思ってしまう』と噛みつくと、『論理が飛躍してます。ゲスの勘繰りでしかない』と応酬するなど、大混乱になりました」(芸能担当記者)

生放送での“事故”を経て、現在SNSでは7日の石丸氏の言動をイジった「石丸構文」なるものが次々と投稿されている。こうしたことから『ワイド!スクランブル』も大荒れになるのかと思いきや一転、石丸氏の受け答えは穏やかだった。

冒頭大下容子アナから「まず、石丸さん。番組初出演ということで、ほかのメディアでお話したことを繰り返して聞くかもしれませんが、なるべくお答えいただければ」と声をかけられると、にこやかに「もちろんです!」と答えた石丸氏。

「大下アナは石丸氏と同じ広島県出身。石丸氏は郷土愛がものすごく強い人と聞いていますから、大下さんに勝手にシンパシーを感じていたのではないでしょうか」と、前出・芸能担当記者は分析する。

番組では、都知事選の結果や今後の政治活動などにも質問が及んだ。石丸氏は都知事選直後、岸田文雄首相の選挙区である広島1区の出馬の可能性についても言及していたが、この日は「次の都知事選(2028年)は視野に入っています。国会議員になったとて、そこから日本を変えていくための長さを考えたら効率が悪い。(都知事になることが日本を変えるために)効率的だと考えています」と語った。

しかし番組終盤、やや「石丸らしさ」が出る場面もあった。

「コメンテーターの能条桃子氏から『報道機関のアンケートで、選択的夫婦別姓は賛成(したが)、同性婚は反対でも賛成でもなくて回答しなかったのはなぜなのか』と質問されたときのことです。石丸氏は『選択肢がそれ(賛成か反対)しかなかった。同性婚を認めるのは国政マターで時間がかかる』と回答。

能条氏から『世論調査でも賛成が多いのになぜ(回答しないのか)と思った』『態度を表明しないほうがメリットある?』と追撃されると、『それは国会議員ではないから』『答えない理由があるから答えなかった』と少々イラついていましたが、ぎりぎりなんとか踏みとどまっていました」(同前)

“丸くなった”とも見られる石丸氏の口調。実際、Xには同様の印象を持った視聴者の感想が並んだ。

《石丸さん、ワイドスクランブルでは笑顔で丁寧に質問に答えてるな。どういう使い分けなんだろう》

《石丸氏は妙に丁寧になってるし どれがホントなので?》

《街の声と支持者の声、持ち上げる内容ばかり。スタジオも、裁判のことなど1つも話題にしないし、本人もイヤな感じをおさえて話してる》

コメンテーターにぶっきらぼうな“鬼”の顔と、微笑ましく受け答えする“仏”の顔・・・・・・。石丸氏の本当の顔は、どちらなのか。

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