菅井友香、櫻坂46は「いつまでも特別な存在」 グループ卒業から俳優業での躍進までを語る

2022年11月に櫻坂46を卒業した菅井友香が多方面で活躍している。舞台やミュージカルでの俳優業に加えて、競馬番組『KEIBA BEAT』(カンテレ)や『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京)でMCを担当。現在は、『チェイサーゲームW パワハラ上司は私の元カノ』(テレビ東京系)に続く2024年2本目となるW主演ドラマ『ビジネス婚―好きになったら離婚します―』(MBS)で、恋愛に自信が持てない“バリキャリ女子”佐山雅を演じている。そんな菅井に、『ビジネス婚』での経験や俳優業の展望、そして櫻坂46への思いを語ってもらった。

ーー『ビジネス婚』の撮影はすでに終えられているそうですが、撮影を振り返っていかがですか?

菅井友香(以下、菅井):無事乗り越えられたという気持ちで、撮影が終えられたことにホッとしています。みなさんにどう受け取っていただけるかが楽しみです。

ーー原作は人気電子コミックです。

菅井:原作を読ませていただいて一番に感じたのは、絵の美しさでした。登場人物たちの表情がものすごく素敵で。コミカルな部分と美しい部分のメリハリが読んでいて楽しかったです。設定自体は現実にはなかなかないことかもしれませんけど(笑)、先が気になる展開で、とても引き込まれました。

ーー演じる上で原作を意識することはありましたか?

菅井:ドラマが原作に忠実なつくりをされているので、演じる上でも原作の雅は大事にしようと思いました。原作の雅はすごくかわいらしくて、読んでいてキュンキュンしてしまうような表情をたくさんしていたので、これは頑張らなきゃと思いました。

ーー雅は“バリキャリ女子”ということで、菅井さんとも重なる部分がありそうです。

菅井:実際に自分と異なると思うところがほとんどなかったんです。その点では悩むことがあまりなかったので、すごくありがたかったです。それと、自分自身も両親にレールを敷いてもらったと感じるところもあり、学生時代に「このままでいいのか」「もっと世界を広げたい」と悩んでいろいろ行動した結果、いまのお仕事につながっているので、草川(拓弥)さんが演じる司にも共感するところがありました。

ーーでは、役作りも難なくこなせた感じですか?

菅井:それがすごく難しくて。雅は周りからも信頼されていて、すごくいきいき仕事をしながらきちんと結果を出せるキャリアウーマンである一方、恋愛面ではまったく自信が持てない。その変化をどう出せるのかは演じる上ですごく考えたところでした。ビジネスモードと恋愛モードをかなり意識しながら、演じ分けられるよう心がけたのですが……。うまくいっていることを願っています。

ーーキャプテンを務めていた櫻坂46時代は、菅井さんもメンバーから信頼されていたと思います。信頼を得るためになにか意識していたことはありますか?

菅井:すごく小さなことですけど、絶対に体調を崩さないこと。キャプテンとして、みんなにとって常に安心できる存在でありたいと思っていたので、絶対に穴を開けないように努めていました。

ーー櫻坂46を卒業してから1年半以上が経ちますが、この1年半を振り返っていかがですか?

菅井:あっという間にも感じますし、懐かしくも感じます。歌番組とかに櫻坂46が出ていると反応して見てしまうのですが、それもまたすごく不思議な感覚です。2期生以降のメンバーが引き継いで新しい時代を築いてくれているので、私自身も常に励まされています。距離は離れてしまいましたが、ずっと近くにいる存在だと思っていますし、自分もグループに恥じないように活動を広げていきたいと思っています。

ーー現在のメンバーとは交流があったりするんですか?

菅井:最近、お仕事の撮影場所が偶然同じということがあり、いろいろとお話できました。近況を聞くことができて嬉しかったです。一緒に活動していたメンバーは“戦友”のような、いつまでも特別な存在です。

ーー『チェイサーゲームW パワハラ上司は私の元カノ』に続いて、2024年早くも2本目のW主演ドラマとなりました。『開運!なんでも鑑定団』の新MCに抜擢されるなど俳優業以外での活躍も続いていますが、この勢いをご自身ではどのように感じていますか?

菅井:卒業前は不安もあったんですけど、信頼していただけないとお仕事もいただけないと思うので、こうやって少しずつ、自分が信じてやってきたことがお仕事につながっているのは本当にありがたい限りです。スタッフのみなさんにも起用してよかったと思っていただきたいですし、たくさんの方に観ていただいて、反響などで恩返しができたらいいなと思っています。

ーー『チェイサーゲームW』は海外からの反響も大きかったみたいですね。

菅井:本当にありがたいことに海外の方々にもたくさん観ていただけて。感想やメッセージもたくさんいただきました。映像ならではの力をものすごく感じました。今回2度目のW主演ドラマでしたが、まだまだ自分の経験不足なところは実感したので、今後も経験を重ねて、とにかく実力をつけていきたいです。そして、作品のメッセージの深いところまで、多くの方に届けられる役者になっていきたいと思っています。

(取材・文=宮川翔)

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