松岡茉優『ギークス』ツッコミドラマ確定で広がる不安 キーマン・白洲迅を投入もカバーできないちぐはぐだらけの設定・演出…手詰まり状態

松岡茉優

松岡茉優(29)主演の連続ドラマ『ギークス~警察署の変人たち~』(フジテレビ系/毎週よる9時)の第2話が、7月11日に放送される。4日放送の初回は、平均世帯視聴率が6.1%(すべてビデオリサーチ調べ/関東地区) とまずまずの数字だったが、視聴者から多くのツッコミの声が上がった。

同ドラマは、小鳥遊(たかなし)署勤務の3人のギーク(賢いオタク)、鑑識官・西条唯(松岡)、産業医・吉良ます美(田中みな実/37)、交通課員・基山伊織(滝沢カレン/32)が、それぞれの得意分野を生かして事件を解決する姿を描く物語。“謎解きエンターテインメント”とうたっているが、その謎解きがお粗末だったというこえが上がってしまっている。

第1話は、元サッカー日本代表選手・柘植仁(味方良介/31)と老舗料亭の令嬢・浜辺理子(石川恋/30)の披露宴会場で事件が起きる。余興の最中、赤いひょっとこのお面を付けた男が飛び出すと理子にナイフを突きつけ、柘植に「今すぐ5000万円を用意しろ」と告げたが、参列者たちはドッキリだと考え、帰れコールを送った。

その瞬間、会場が真っ暗に。灯りがつくとひょっとこの姿は消えていて、トイレでスタッフの男が血を流して死んでいた。犯人の逃走経路に頭を悩ませる刑事・芹沢直樹(中村蒼/33)は、西条、吉良、基山が毎週金曜日に集まっている居酒屋へ。芹沢の話を聞いた3人は、井戸端会議のように捜査上の気になる点を話し……という展開。

黒幕は花嫁の理子だったが、X(旧ツイッター)上では、《花嫁、2本目のナイフに指紋ついてないって言われてバレたけど、すり替える時ベッタリ素手で触ってるよね?どういうこと?》《毎週3人でつるんで飲みに行っているくせに、西条が「一人の方が気楽」って言ってて笑った》など、トリックやキャラ設定にツッコミの声が。

ナイフについては、まさに指摘の通り。殺害に使われたナイフの指紋から、理子が暗闇でナイフをすり替えたことに西条が気づくのがヤマ場だったのだが、ツメの甘いトリック解明にガッカリした視聴者は多かったようだ。いわゆる謎解きものとしては、あまり期待できなさそうだがーー。

■白洲迅が盛り上げてくれるのはまだ先?

「キャラ設定も、他人と仲良くなるのが苦手な西条と、イケメン好きの吉良という接点のない2人が、なぜ毎週一緒に飲んでいるのか良く分からない。ほかにも設定の整合性がとれていないところが多く、Xはツッコミ祭りになっていました。こうなったら、櫻井翔(42)主演の『新空港占拠』(日本テレビ系)のように、ツッコミドラマとして見れば楽しめるのかもしれません」(ドラマライター/ヤマカワ)

平均世帯視聴率は、同枠で前期放送の『リベンジ』初回と同じで、近作の『いちばんすきな花』初回5.9%や大ヒット作『silent』初回の6.4%と比べても遜色ないのだが、今後が不安なスタートとなってしまったーー。

「浮沈の鍵になるのは、あからさまに怪しい西条(松岡)の隣人・安達順平(白洲迅/31)でしょう。安達を起点にして大きな事件が動き出せば、細かなちぐはぐさも気にならなくなるはず。ただ、安達が動きを見せるのはまだ先だと思われますので、それまでに視聴者が離れなければいいのですが」(前同)

X上でも早速、《どう考えてもお隣さん、犯人フラグたっちゃってるよね? もう、いつにこやかな表情が変わるかドキドキしちゃった》《このドラマの白洲くん、そこはかとなくサイコパスっぽい雰囲気が漂ってて、7話あたりで本格的におかしいことやりだしそう》など、多くの視聴者の考察の対象になっている。

ちぐはぐな脚本・演出が視聴者をとまどわせてしまったが、物語はまだ始まったばかり。倒叙ミステリーなのに、その肝となるトリックがおそまつで視聴率爆死で終わってしまった、前期放送の篠原涼子(50)とバカリズム(48)のダブル主演ドラマ『イップス』(フジテレビ系)と同じ失敗を繰り返さないといいが……今後の展開に注目だ。

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