歌手パク・ボラムさんの死は韓国のアルコール問題の氷山の一角を明らかに―中国メディア

中国でこのほど、「歌手パク・ボラムさんの不慮の死は韓国が抱える深刻なアルコール問題の氷山の一角を明らかにした」と指摘する記事が配信された。

今年4月、韓国の女性歌手パク・ボラムさんが亡くなり、死因は急性アルコール中毒と推定されるとの検査結果が報じられた。中国ではこのほど、「パク・ボラムさんの不慮の死は韓国が抱える深刻なアルコール問題の氷山の一角を明らかにした」と指摘する記事が配信された。

記事はまず、「韓国人の食卓に欠かせないものが二つある。それはキムチと酒だ」と述べて、数十本の映画を手がけたホン・サンス監督はいつも「たばこ、酒、雑談」の三つを撮影すると言及。さらに焼酎のイメージキャラクターについて女性芸能人のイ・ヨンエ、キム・テヒ、IU、ジェニーの名を挙げ、「知名度が足りなければJINROやCHUM CHURUMの酒瓶を持つことはできない」と記した。

また、「日本では一人で食事をすることが流行しているが、韓国では一人で酒を飲むことがはやり始めた」と述べて、「韓国の若者の半数が最近一人での飲酒を試している」という調査結果があることを伝えた。

現代自動車で働いているというカナダ人の若者は、「これまでたくさんの西洋の国々を訪れ、どんな酒でも飲んだが、初めて恐怖を感じたのは韓国人の酒の席だ」との感想をネットに書き込んでいるという。

記事は「韓国人は酒をよく飲むが、日ごろ飲む酒のアルコール度数はそれほど高くない。それゆえ、韓国で飲み会は往々にして長いマラソンに変わる」とし、「世界保健機関(WHO)の2014年のデータによると、韓国は1人当たりのアルコール消費量が世界13位。アジアでは最も多かった」と説明。そして、飲酒を巡る問題について「ソウルの公務員は5年間に130件の違法行為が通報され、うち82%が飲酒後のものだった」「有名人の飲酒後のトラブルもよく報じられて珍しいことではない」などと指摘した。

また、「韓国には『飲酒減刑』の制度がある」とした他、「最も恐ろしいことはアルコール依存症が低年齢化していることだ」と述べて「韓国の青少年が酒を飲み始める年齢は13歳にまで下がっている」と伝えた。

記事は、「韓国人の酒に対する愛は、おいしさからだろうか?」と問い掛け、あるネットユーザーが「韓国式酒席文化の核心は、『私はあなたより年上なのだから私の言うことを聞くように』ということだ」との「秘密」を明かしたと紹介している。

さらに「酒が好きでも嫌いでも、『キャンパスから職場に至るまで、酒を飲まなければ物事はうまくいかない』という一つの規則を韓国人は受け入れねばならない」とし、ビールと焼酎を混ぜて作る「爆弾酒」については「酒席のために生まれたもので、主な効果は酒席での立場の上下を明確にすることにある」などと指摘した。

また、「韓国でアルコールは憂さ晴らしの方法の一つだ」と述べて「午前3時、マンション横の通りで大声を上げるほど酔っても、彼らは午前8時に時間通り職場に現れる」と言及。そして、「韓国の次世代の若者が酒席文化を整えることを期待する人もいる」と記した上で、「しかし韓国には今、より厳しい問題がある。それは『次の世代がいないかもしれない』ということだ」と、韓国の深刻な少子化を指摘する言葉で締めくくっている。(翻訳・編集/野谷)

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