相模原市は14日、財政健全化に向けた行財政改革の計画案を公表した。今後の財政収支予測で多額の歳出超過が見込まれるなど、厳しい財政見通しを踏まえた措置。五輪選手の練習拠点でもあったスポーツ施設「銀河アリーナ」(中央区)など、一部の公共施設の廃止検討や、大規模事業の凍結が盛り込まれた。
本村賢太郎市長は同日の臨時記者会見で「今のままの行財政運営では、市民への安定的な行政サービスの提供が困難になる。取り組みの必要性を市民に共有し、理解してもらう必要がある」と述べた。
公表した「行財政構造改革プラン案」の計画期間は2021~27年度。第1期(21~23年度)で、見直し対象の事業や施設の方向性を定め、第2期(24~27年度)に実行に移すことを想定している。
計画案では、銀河アリーナや市体育館(中央区)、津久井地域福祉センター(緑区)など計27施設について、市による改修などを行わず、廃止も含めた検討を行うとした。小田急線相模大野駅とJR相模線原当麻駅を結ぶ幹線快速バスシステム導入や美術館整備、淵野辺公園の拡張区域整備の各事業を凍結することも盛り込んだ。
一方で、リニア中央新幹線の新駅建設が予定されている橋本駅周辺の整備などの事業は継続して推進する。