糸魚川市、島根県出雲市、長野県諏訪市の3市による「神話の縁結び かみがたりネットワーク」(会長・米田徹糸魚川市長)はこのほど、イメージロゴマークを決定した。公募の結果、「水引」をモチーフにデザインした小千谷市在住の印刷会社社員、阿部香織さん(35)の作品が最優秀賞を受賞した。
広域連携を目的にした同団体は「古事記」などに描かれた夫婦、親子の物語を縁に、令和元年7月に設立。ロゴマークは物語の認知度向上と交流人口の拡大を目的に今年2月に公募。全国から144人255点の応募があり、3市で実用性などを重視し選定し、最優秀賞1点を決定した。
偶然募集の告知が目に留まり、神話の結び付きを「すてきだな」と応募した阿部さん。「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)が奴奈川姫と縁を結び、建御名方神(たけみなかたのかみ)が産まれたように、3市が縁を結んでほしいという気持ちを込めて、水引をモチーフに三つの市を囲み、つながっていくネットワークを表現した」と、作品への思いを記した。
糸魚川市役所応接室で5月31日、発表会と授与式が行われた。当初は諏訪・高島城祭の中で行われる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大で催しが延期、糸魚川市に会場変更した。米田市長がロゴマークを発表、阿部さんに感謝状と副賞を贈呈した。
式では出雲市の飯塚俊之市長、諏訪市の金子ゆかり市長の祝福メッセージも披露。「3市の縁が水引の形でしっかり表現されている。今後もしっかり連携し交流人口の拡大を図っていく」(飯塚市長)、「3市をつなぐ神様の家族の絆を表現し、これからも語り継がれる物語に花を添えるすてきなロゴマーク。今後もすてきな交流を行っていく」(金子市長)などと期待を寄せた。
米田市長は「見た瞬間、かみがたりネットワークのロゴマークらしいと感じた」と好印象を伝え、制作に感謝した。糸魚川初来訪の阿部さんは受賞に「とてもうれしい。びっくりした」と話し、「三つの都市の交流に役立てていただければうれしい」と願った。
ロゴマークはPRなどで広く活用される。