歌舞伎俳優の中村獅童とバーチャル・シンガーの初音ミクが共演する「九月南座超歌舞伎」(9月3日~26日)が、日本国内と海外11カ国でオンライン配信されることを12日、松竹が発表した。
発表によると、国内では9月12日午後3時30分の公演をライブ配信。アメリカ、イギリス、ドイツ、オランダなど海外11カ国では、同20日の正午から26日午後11時59分まで、英語字幕付きの映像が配信されるという。
視聴料金は国内が税込3000円、海外が税別3000円で、チケットは今日12日から販売。
配信される演目「都染戯場彩(みやこぞめかぶきのいろどり)」は今公演のために書き下ろされた歌舞伎舞踊で、獅童と初音ミクによる獅子の精の踊りが見どころだというのだ。
「超歌舞伎」とは、NTTの研究所が開発した最新のテクノロジーと歌舞伎がコラボしたもので、2019年8月に初めて上演されて以来、約2年ぶりとなる。
「以前は海外からの観光客も東京・歌舞伎座に足を運んでいたが、コロナ禍になってからはその光景も見られなくなってしまった。そんな中、今回の試みは大いに注目を浴びそうで、獅童の名が広く知れ渡ることになりそうだ」(演劇担当記者)
歌舞伎役者でありながら、子役を過ぎた中学時代から役がつかなくなり、その頃からロックに傾倒しバンド活動をスタートさせた。
さらに、2002年公開の映画「ピンポン」で準主役を射止め、日本アカデミー賞、ブルーリボン賞など各新人賞5冠を受賞。以降、多数の映画やドラマに出演している。
「ガチガチに歌舞伎だけをやっていたわけではないので、かなり頭が柔らかい。『歌舞伎を見たことのない人々に歌舞伎を知ってほしい』という思いが強く、そのため、新しいことに挑戦し続けている」(芸能記者)
今後も挑戦は続きそうだ。