横浜市都筑区の老舗看板製作会社「看板市場」が子どもの急な飛び出しに注意を促す看板を作り、希望者に無料配布する活動を続けている。悲惨な輪禍を減らしたいと2009年に始めた取り組みで、今では全国から設置希望の声がかかる。
配布総数はこれまでに860枚に及び、堀田久史社長(55)は「24時間365日、その場に存在するだけで安心安全を提供できる看板で社会貢献したい」と話す。
「飛出注意くん」(通称「とびちゅうくん」)と命名された看板は縦73.5センチ、横44センチの塩化ビニール板。だいだい色と緑色の服を着た男児をモデルに、「注意」の2文字を大きく記した。
心掛けたのはドライバーにとって目立ち、情報量が過大にならないこと。目や手の大きさなど細部にまでこだわって改良を重ね、最初の製作から7~8年かけて現在の形にたどりついた。
結束バンドを用いて通学路の電信柱や壁面に簡単に設置でき、表面の汚れを拭う程度で長く使うことができるという。