◆横浜DeNA2-1中日
打った瞬間、それと分かる放物線を描いた。1点を追う三回2死一塁。佐野が甘く入った初球、152キロを豪快に振り抜くと、打球は高さ約5メートルの右翼フェンスを悠々と越えていった。
4試合ぶりの12号2ランで逆転し、「好投手なのでなかなか打てる球は少ない。しっかり自分のスイングで捉えることができた」。今季最少に並ぶ3安打に終わったチームで値千金の一発となった。
中日の剛腕高橋宏には試合前まで5打数1安打と抑えられていた。初回の中前打と合わせて複数安打をマークし、3年連続でシーズン100安打の大台に乗せた。7月の打率3割5分8厘と好調を維持する主将は「意識するようなところでもない。もっともっと積み重ねていきたい」と貪欲だ。
中日戦の6連勝は1998年以来で、「この勢いを止めることなく明日も頑張りたい」。まずは4月1日以来の貯金をつくるつもりだ。