県立直江津中等教育学校4年で、上越市諏訪地区在住の林咲心(さな)さんは同地区の風景を発信するフォトモザイクアートを制作、作品は来年3月まで上越観光物産センター(同市藤野新田)に展示されている。
フォトモザイクアートは縦約2メートル、横約2・5メートル。約2000枚の写真を組み合わせ、諏訪の四季の風景を作り出している。春は田植え、夏は満開のヒマワリ畑、秋ははさ木ロードと田んぼ、冬は雪の上で遊ぶ子どもたちの様子となっている。
林さんは7月、国立妙高青少年自然の家の事業「地域探検プログラム」に参加したことをきっかけに、町の持続性について考えるようになった。現在の自分ができることとして、諏訪地区の写真を使ったフォトモザイクによる発信を発案した。
諏訪地区公民館、諏訪の里づくり協議会、諏訪小を通じて地区住民に協力を依頼。2000枚もの写真が集まった。それらの写真には諏訪地区の風景に加え、住民の笑顔の写真が多くあったという。「皆さんが集めてくれて温かさを感じた。自分が諏訪に生まれて良かったと思う」と林さんは話す。
集まった写真をパソコンを使って配置し、巨大なフォトモザイクアートが11月初旬に完成。20日に同センターで掲示作業を行った。A4判サイズに縮小したものを、50枚限定で同センターで配布している。
「諏訪という町を知らない人はまだまだ多い。(フォトモザイクを構成する)1枚1枚を見て、自然がすてきなことを知ってもらいたい」と林さんは語る。