大坂なおみはウインブルドン2回戦で世界17位にストレート負け「100%の自信が持てなかった」と敗戦の弁<SMASH>

現在開催中のテニス四大大会「ウインブルドン」は、大会3日目の現地7月3日に女子シングルス2回戦が行なわれ、妊娠・出産を経てツアー復帰を遂げた元世界ランク1位の大坂なおみ(現113位)がセンターコートの第2試合に登場。第19シードのエマ・ナバーロ(アメリカ/同17位)に4-6、1-6のストレートで敗れ、残念ながら3回戦進出とはならなかった。

2019年以来実に5年ぶりのウインブルドン出場となった今大会には、本戦ワイルドカード(主催者推薦)で参戦した26歳の大坂。現地1日の1回戦では世界53位のディアーヌ・パリ(フランス)を6-1、1-6、6-4のフルセットで下して初戦を突破していた。

だがツアー初顔合わせとなったナバーロとの2回戦は、リターンゲームでなかなかチャンスを見出せず、反対に自身は第7ゲームでミスを連発して先にサービスダウン。そのまま第1セットを落とすと、第2セットでも巧みなスライスや精度の高いストロークを見せるナバーロに主導権を握られ、計3度のブレークを許して敗退となった。
17年と18年の3回戦進出が最高成績となっている“鬼門”のウインブルドンでまたしても結果を出せなかった大坂は、試合後のインタビューで「自分にとっては最高の試合ではなかったと思うけど、センターコートでプレーできたことには感謝している」とコメント。続けて芝シーズンを簡潔に振り返りつつ、敗戦の弁を次のように述べた。

「今私が最も誇りに思うのは、可能な限り(苦手な)芝の大会に出るよう力を尽くしたことかな。(今大会は)100%の自信が持てなかったし、良いプレーができているとは思えなかった。(今日は)そういう気持ちが私のプレーに影響したのだと思う」

悔しさは大きいだろうが、また来年のウインブルドンでリベンジを期待したいものだ。約3週間後にはいよいよパリ五輪(テニス競技は7月27日~8月4日/クレー)も迫り、大坂も照準を定め直している様子。例年にはない芝からクレーの変則的なサーフェス移行となるが、初のメダル獲得へ向けて良い調整期間を過ごしてほしい。

文●中村光佑

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